2016年1月13日水曜日

野党共闘についての市民連合@shiminrengo のステートメント

http://togetter.com/li/924441
からまとめのまとめ



一番重要なのは、野党が選挙に勝つことで野党共闘ではない、という主張がありますが、私たちの考えは少し違います。私たちにとって最も重要な目標は、野党共闘や野党の勝利ではなく、安保関連法を廃止し、違憲の閣議決定を撤回し立憲主義を回復し、個人の尊厳を擁護する政治を実現することだからです。

ともかく野党が勝てば、勝たねば、とあせる気持ちは私たちも共有しています。しかし考えてみてください。なぜ民主党はかたくなに共産党と協議することを拒否しつづけるのか。それは日米安保村にからめとられた党内右派(旧民社系など日本会議メンバーも含む)に遠慮しているからにほかなりません。

違憲の安保法制を廃止せよと声をあげる市民や他の野党よりも、日米安保村や日本会議に属する党内右派の顔色を窺っている民主党が、仮に党内融和を優先させて選挙に勝ったとして(私たちは野党共闘なしで勝てると思いませんが)、選挙が終わった後に、安保関連法の廃止へと動くわけがありません。

民主党が昨年夏に安保関連法案に反対したことを私たちは高く評価します。しかし、一旦成立した法を廃止するために、必ず党を挙げて全力を尽くしてくれると安心しているわけではありません。現に、野党共闘を妨害し、安保関連法の既成事実化を狙う民主党右派の動きは、ほとんど放置されてきました。

つまり、野党共闘を私たちがあくまでも求めるのは、選挙を通じて民主党を安保関連法廃止に再びしっかりコミットさせる目的もあるのです。野党が勝ちさえすれば、後は任せて安心できるとは考えていないからです。  ただし、全ての選挙区で同じかたちで共闘せよ、と言っているわけではありません。

民主党が党内右派議員らに気を遣うあまり、共産党との違いを過度に強調し、肝心の自民党との違いが不明確になっていく流れを見過ごすことはできません。野党間の違いは当然あるとして、安保関連法廃止などの一致点を明確にし、地域ごとの選挙の戦い方について真摯で率直な協議を行うことを求めます。

一致点が明確で説得力のある野党共闘が実現し、自公政権と正面から対峙するという全国的な対決構図ができなければ、野党は必ず惨敗してしまいます。投票率が上がらないままでは、組織票が大きくものを言い、ただでさえ自民党が圧倒的に有利な一人区で惨敗することが明白だからです。

説得力のある野党共闘は、違憲の安保法制廃止、閣議決定撤回、個人の尊厳を守る政治の実現を声高く掲げ、自公政権と対決する以外にないと考えます。小異を捨てて、これらの点で一致できるはずの野党が、日米安保村に遠慮して口ごもっているようでは、有権者に広くアピールすることなどできません。

このまま野党第一党である民主党が、野党共闘に背を向けつづけるのは、まさに自民党の思うツボであり、この夏、投票率は最低記録をさらに更新することになってしまうでしょう。単に候補者を一本化し票を足して固めれば、与党候補の得票数を上回ることができる、というのは幻想に過ぎません。

積極的に野党候補に投票したくなるような説得力のある対決構図を作らなければ野党は惨敗するでしょう。安保関連法廃止への道のりは果てしなく険しく遠いですが、安保関連法廃止などを一致点とした野党共闘態勢を作ることで第一歩が踏みだせると私たちは考えます。このままでは勝負にさえなりません。

「野党は共闘!」の声を大きくし、野党に届けましょう。違憲の安保関連法を廃止し、立憲主義を回復し、自公政権の下での国家権力の暴走をくい止め、個人の尊厳を擁護する政治を実現するための野党共闘を、私たち市民の後押しでかたちにしていきたいと考えています。

0 件のコメント:

コメントを投稿