2016年1月11日月曜日

160108アジアプレス 北朝鮮住民インタビュー

「皆、核実験なんかに関心ない」「脅すためにひけらかしているのでは」

http://www.asiapress.org/apn/archives/2016/01/08200104.php

金正恩政権が核実験を行った咸鏡北道の豊渓里(プンゲリ)から約100キロの地点に住む取材協力者と、1月7日深夜電話がつながった。協力者は男性の一般労働者で、「周囲の人は皆核実験に関心がない」と、核実験後の北朝鮮内部の雰囲気を語った。(整理/カン・チウォン、石丸次郎)


---核実験について、人々の反応は?
もう今や皆、核実験なんかに関心ないですよ。金正日が生きていた時の最初の人工衛星(ロケット)発射の時は、関心もあったけれど、今はもう別に...。

---北朝鮮のニュースを見ると、お祭り騒ぎのようですね。

私はテレビ(報道)も見ませんでした。お祝いだと騒ぐのはいつものことでしょ。よくわかりませんが、水素爆弾だから、核爆弾より強力だそうですね。

---国際社会から経済制裁を受けることになりますが、上の人間より民衆が苦労することについて、どう思いますか?

制裁をやろうがやるまいが、私たち庶民は、ずっとみじめな暮らしをしてきて、上から与えられるものもなく市場の商売で生きているので、今さら制裁があっても変わりはないのではないですか。

---もし、核戦争になったら?
核戦争が起こったら、皆、死んでしまうんですから、(金正恩政権は)脅すためにずっと核をひけらかしているんでしょう。我われ庶民には何の助けにもならないけれど、平壌(政権)にとっては必要だから、(核兵器)作ったのではないですか。

北朝鮮の官営メディアは、「水爆実験」成功を祝う平壌市民の姿を伝えていたが、地方都市ではどうなのだろうか。

---あなたの周りでは核実験について何と言っていますか?

今のところ、(核実験に関して)何の会議も集会もないですね。皆、関心ありませんよ。核実験したからって、私たちはご飯ひとさじもらえるわけではないので、本当に関心なくなったんです。米の値段が上下するのは気になりますよ。とにかく食べていくのが大変なのに、爆弾のことなんて気にして、どうなるんでしょうか。

※アジアプレスでは、中国キャリアの携帯電話を北朝鮮内に投入して、内部協力者と連絡を取り合っている。

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