2016年1月17日日曜日

TBS岸井さんを降板させるな!ザ草の根街頭アピール

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         要 請文
              2016年1月17日
TBSテレビ  御中
TBSテレビ
会長 井上 弘  殿
社長 武田 信二 殿
取締役(編成局担当)
 津村 昭夫 殿
編成局長 
 伊佐野 英樹 殿

岸井成格さん『NEWS23』キャス ター降板を許さない 市民有志一同

  昨年9月16日『NEWS23』番組内で キャスターの岸井氏が「メディアとしても(安保法案の)廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」という発言をしたことに対して、安倍政 権応援団の極右人脈が名前を連ねている「放送法遵守を求める視聴者の会」が、昨年11月14日の産経新聞、翌15日の読売 新聞に、「放送法」第4条をもち出して〈岸井氏の発言は、この放送法第四条の規定 に対する重大な違法行為〉とし、TBSテレビ『NEWS23』およびキャスターの岸井成格氏個人を誹謗中傷する異様な全面意見広告が掲載 された。『放送法遵守を求める視聴者の会』は、全国の意見広告だけでなく、TBSと 岸井氏、総務省にまで公開質問状を送りつけている。

 一方で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委 員会は、意見広告が出される前の11月6日、意見書で、政府に対し「番組内容に関しては国や政治家が干渉 するのではなく、放送事業者の自己規律やBPOを通じた自主的な検証に委ねる本来の姿に立ち戻るよう求める」と記者会見で声明を発表して いる。

〈放送法は放送の自由を守るための法律だ。(政治的に公平を定めた)第4条も放送事業者の倫理 規範であって制限規範ではない。これを根拠に権力に批判的な放送を違法呼ばわりする発想は、立憲主義を否定し、憲法を国民の生き方マニュ アルに変質させようとしている安倍晋三政権とまるで同じである〉 (ジャーナリストの斎藤貴男氏)

「今の安倍政権がやっていることは、メディアの“乗っ取り”です。このまま政権批判が許されな いとなれば、民主主義が破壊され、全体主義になりかねない。岸井氏を降板させることはテレビの自殺行為です。TBSは徹底的に抵抗しなければならない。もし屈すれば、ほかのメディアにも影響が出る。 そうなれば、みな“右へ倣え”の報道になってしまう。恐ろしいことです」(政治評論家の山口朝雄氏) *日刊「ゲンダイ」より一部抜粋

 私たち良識ある視聴者は、政府与党が放送法を正しく理解し、 もって報道への介入を厳に慎むことを求め、「放送法遵守を求める視聴者の会」の的外れな批判にも抗議の意を示し、岸井氏はじめ積極的な報 道姿勢を貫く報道人を応援します。(『政治家に放送法の遵守を求める視聴者の会』)

  私たちは、こうしたジャーナリストや有識者、心ある市民の 方々の意見に賛同いたします。

 TBSが、こうした政権・与党自民党や今回の意見広告による政治的 圧力に屈するのではないか、という強烈な危機感を持ち、全国の同じように考える市民の声を直接届けるべく、このたびの要請を行うこととい たしました。

 TBSは、つい先日1月15日、岸井成格氏を専属の「スペシャルコメンテーター」に就任すると発表されました。

  しかし、岸井氏がこれまでキャスターとして出演してきた『NEWS23』のアンカーを3月末で降板させるとしたこと、これはどう表現しようとも動か すことができない事実であります。そのことに対しては、やはり私たち市民は抗議の意思を表明せざるを得ません。

 TBSテレビ広報部は、今回のアン カー降板について「(昨年9月の)騒動以前に岸井さんと話し合っていたこと。政治的圧力や意見広告などは全く関係ありません」と説明され ておりますが、この説明に対して私たちは全く納得しておりません。

 岸井氏のスペシャルコメンテーターの就任は喜ばしいことです が、『NEWS23』キャスター・アンカーの3月末降板は、こうした意見広告によ る圧力前に比べて、あきらかな後退であり、報道機関やジャーナリスト個人に対する不当な攻撃や圧力に、結果として報道機関が“屈した”と 言われても仕方がないものと考えます。

 いずれにしても、今後はいかなる政府・政権・与党自民党およ びこれを支持するいかなる政治勢力による有形無形な不当な弾圧、それらにとって不都合な報道を控えるよう“忖度”を求めるあらゆる圧力に 屈することなく、自由と民主主義、そして立憲主義・憲法を守る本来の報道機関として、その使命と責任を今後も貫いていただきたいと要望い たします。

 また、その使命と責任を果たそうとしている報道ジャーナリス トや記者、社員・スタッフ全ての関係者を局として最後まで守ることを、強く切望するものであります。

 最後に、今回のスペシャルコメンテーターの就任を受けて、「この度、スペシャルコメンテーターとして報道の第一線で発 信を続けていくことになりました。その責任・使命の重さを自覚し、決意を新たにしています」とコメントを出された、岸井成格さんのますま すのご活躍を祈念し、引き続き応援してまいりたいと思います。共に頑張りましょう。

以上

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