2017年1月21日土曜日

170119 シリアのアサド大統領のインタビューが良かった 小林よしのり

シリアのアサド大統領のインタビューが良かった
小林よしのり
2017年01月19日

http://lite.blogos.com/article/206559/

「NEWS23」がシリアのアサド大統領のインタビューを報じていた。これは快挙である。

わしはシリア情勢は、最初に反体制運動を起こした学生が一番悪いと思っていて、独裁の方が無秩序よりはるかにいいと、ずっと言って来た。
「朝ナマ」でも、ロシアに任せるべきで、日本は介入するべきではないと発言した。
わしは反体制派を支援して武器供与している欧米諸国が間違っていると考えていた。

だが、安倍首相はアメリカに追従して、アサド政権を露骨に批判し、退陣すべきだと述べ、経済制裁を行なった。
ただ単にオバマ政権に追従しただけだ。

インタビューに応じたアサド大統領は、やはりなかなかのインテリだった。
アサド大統領は「かつて日本は中東の様々な国に公平だった。なのになぜ欧米に追従してアサド政権を批判したのか?」と訴えていた。

アサド氏の言い分は正しいと思う。
安倍首相は何も知らないくせに、ただ米国追従で、独裁は悪い、民主主義が正しいと妄信していただけだ。
中東においては「秩序」こそが最大の価値だということが分かってない。
独裁でなければ守れない「秩序」もあるということを「お花畑」の安倍首相は理解できないのだ。

だが、間もなくトランプ政権ができる。
トランプ氏は選挙中、「アサド政権が倒れればもっと酷いことになる」と言っている。
「シリアもロシアもイスラム国を殺している」と言っている。
ロシアに加担して、アサド政権を支援することになるのではないか?

そうなったら、安倍首相はどうするのだろう?
米国の新政権に逆らって、アサド政権に敵対し続けるのか?
多分、また米国に追従してアサド政権支持になるのだろう。

安倍政権の外交はことごとく失敗している。
日韓合意しかり、日ロ交渉しかり、広島と真珠湾のバーター訪問しかり、TPP交渉しかり、ことごとく失敗なのだ。

だが、国民はそれに気づかない。
外交をエンターティンメントくらいにしか思ってないから、マスコミがワーッと報道したら、それで楽しんでしまって、良かった良かったとなるのだ。

この劣化状況を国民だけの責任にするわけにもいかない。
マスコミなのだ。知識人なのだ。
責任は権力に追従するしか能がないマスコミ・知識人にあるのだ。
国民に真実を知らせる勇気も能力もないのが大問題なのだ。

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