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2016参院選 全選挙区「当落予想」
改憲勢力で3分の2どころか…自民まさかの現有50議席割れも
2016.05.03
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/180475
7月10日が有力視されている参院選。すでに政界は“選挙モード”に突入している。国会の会期末までまだ1カ月もあるのに、議員は地元に張りつき、国会はガラ~ンとしている。
参院選の行方を占う試金石として注目を集めた北海道5区補選は、大接戦の末、自民党候補が辛勝した。自公VS野党統一候補という選挙戦の構図は、32ある参院選の1人区と重なる。この結果は参院選にどうつながっていくのか。
「与党側が競り勝った大きな要因は、熊本の地震です。有事の際はどうしても政権与党に求心力が働きやすい。もし、地震が発生していなかったら、違う結果になっていたかも知れない。安倍政権は、今後も復旧支援に具体的な手を打ち、参院選に向けてポイントを稼いでくるでしょう。政権与党の強みを発揮して、勝つために何でもやってくるはずです」(政治評論家・浅川博忠氏)
自民党が考えている勝敗ラインは、単独過半数を得られる57議席と、参院で改憲勢力が3分の2を得るために必要な78議席の2つあるという。しかし、3分の2どころか、自民党は現有議席の51を割り込む大惨敗をしかねないという衝撃的な予測も出ている。
■自民党への不満も大きい
自民党の選対関係者が言う。
「自民党が単独過半数(122議席)を得るためには、改選される51から6議席の上積みが必要です。大手メディアは、単独過半数は当然とみているようですが、正直、確信が持てない。野党が支持されていないのは確かです。でも、自民党に対する不満も大きいからです。それがハッキリ表れたのが、北海道5区の補選です。本来、あの選挙は圧勝しなければならない。亡くなった町村信孝さんの弔い合戦でしたからね。なのに、最後まで苦しめられた。やはり、アベノミクスの恩恵が届いていない地方は、安倍政権への批判が強いのでしょう。心配なのは、1人区を中心にTPPへの反対が強まっていることです。TPPに反対する農協関係者が、民進党から出馬するというのだから驚きました。比例は最悪、14議席にとどまる恐れがある。1人区で取りこぼしがあれば、現有51議席割れもあるとみています」
自民党関係者が不安を強めているのは、安倍自民党が3連勝している過去の選挙(12年衆院選、13年参院選、14年衆院選)とは、まったく違う選挙戦になりそうなことだ。
過去3回は、アベノミクスの成果を訴えるなど、攻めの選挙だったが、この夏の参院選は守りの選挙戦になりそうだという。「SEALDs」など学生や市民が先頭に立って野党を支援することも過去、なかった。本格的な野党の選挙協力も今回、初めてである。自公VS野党の戦いはどうなるのか。32ある1人区の野党共闘が成功するのかどうか、それがカギになってきそうだ。
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