2016年6月13日月曜日

サンデーモーニング 2016年6月12日 風をよむ「参院選の”争点”」

サンデーモーニング 2016年6月12日
風をよむ「参院選の”争点”」と岸井氏コメント 文字起こし

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ナレーション橋谷能理子

参院選に向けて各政党の選挙公約が明らかになってきました。どんなふうに読めばいいんでしょうか?

自民党広報本部長木村太郎衆院議員
「これがまあポスターでありますが」

水曜日自民党は参議院選挙用のポスターを発表。来月10日の投票に向けて徐々に選挙ムードが高まりつつあります。事実上の選挙戦がスタートするなか自民党は今回の選挙の争点として異口同音に経済政策の重要性を訴えました。

安倍総理 山梨・甲府市8日(水)
「私たちはしっかりとアベノミクスに拍車をかけ強い経済をつくっていく」

自民党谷垣幹事長 都内5日(日)
「今度の参議院選挙は経済でどういう成果をあげていくか、このことを与野党で競う選挙でなければならないと思っております」

実際街で聞くと、

男性「そりゃまあ経済中心でいかなくちゃだめだ」

男性「消費税延期とかありますけれども、経済対策どうするのかなと思いますよね」

男性「アベノミクスの効果まだあらわれないけども期待してます」

確かに多くの有権者の関心事は経済のようです。

ところが野党側からはこんな意見が。

民進党岡田克也代表
「3分の2とれば憲法改正はやってきます。前回はアベノミクス、この道しかないと。選挙が終われば安全保障法制の議論に熱中して経済のケの字もなかった」

共産党志位和夫委員長
「選挙戦はアベノミクス一本で戦い、選挙が終わると憲法破壊の政治を繰り返す。これを2度やってきた。しかし私は3度目は通用しないとはっきり言いたいと思います」

そこで今月初め自民党が発表した選挙公約を見てみると26ページのうちの冒頭ではアベノミクスや外交の成果を写真つきでアピール。後半部分に小さい文字で政策提言がならびます。そして最後のページにようやく憲法改正の文字がでてきます。

憲法改正をめぐって今年初め安倍総理は、

安倍「憲法改正についてはこれまで同様参議院選挙でしっかりと訴えていくことになります」

そのことばとは裏腹に今回の選挙公約での扱いはわずか。憲法のどの部分をどう改正したいか具体的にはふれていません。

では実際選挙でのアピールとその後の政治はどうなったのか。前回3年前の参院選では、

安倍「デフレ脱却。10年間で1人あたりの国民総所得を150万円増やしてまいります」

経済再生・デフレ脱却をかかげ自公で過半数に。そしてその5か月後、国会は選挙の争点にもならず選挙公約集に記載のなかった特定秘密保護法をめぐる審議一色に。

また翌年には、

安倍「本日衆議院を解散しました。この解散はアベノミクス解散であります」

みずからアベノミクス解散と銘打って衆議院を解散。消費税先送りの是非や景気回復を重点にかかげ与党で3分の2の勢力を獲得します。
すると、(ここでCM)

2014年の衆議院選挙は与党は経済をアピールして3分の2の議席を獲得。その5か月後安倍総理は安保法制について、

安倍「先の総選挙においては昨年7月1日の閣議決定に基づいて平和安全法制を速やかに整備することを明確に公約としてかかげ、国民の審判を受けました」

確かに選挙前に自民党が出した政策集に安保法制は短く記載されていました。そして国会で審議入りした安保関連法案。衆参それぞれ100時間以上審議し議論は尽くしたとして採決を強行し成立させました。

街の人はどう受け止めているのでしょう。

男性「選挙なんてね国民に受けるように受けるようにもっていこうと思う」

女性「カモフラージュのような気がします。もうまたかという感じ」

男性「最終目標は憲法改正なんじゃないですか。そのために経済でもなんでもくっついているんじゃないかな」

自民党のポスターに書かれた「この道を。力強く、前へ。」の文字。この道とはいったいどんな道なのでしょうか。

(ここからスタジオ)
関口「この番組は何回も何回も選挙を見てきた番組ですけどね、そのつど有権者に聞いてみるとどうしても関心の一位は経済になる」

橋谷「景気とか経済とかいう声多いですね」

関口「どうしても。だから政治家のほうもそことなんとかしようと、いう気持ちはわからんでもないけど。で選挙が終わると違うことがきまっちゃう、それが繰り返されてるんですよね最近」

岸井「さっき街の声にもねカモフラージュで経済を出してるんじゃないかっていう声がありましたけどね、このテーマ今度の参議院選挙を考えるうえで大きいんですよね」
「今日でたように前の参議院選挙、前回の総選挙。そのあとは特定秘密保護法と安保法制になったということですよね。これが今回またやられるとなると宿願のね与党として3分の2の議席をもし仮にね獲得すれば一気に今度は憲法9条改正に着手する。そういうことがありうるということなんですよね」
「これをどうみるかなんですけどね、こう続いてくると安倍政権のこういうやりかたはひとつの選挙戦略になってるじゃないかという気がしますね。つまり一種の争点隠しですよ。おととい毎日新聞が社説で大きく書いてましたけど、どうもこの政権は選挙になるとその選挙の本音を隠す、争点隠しをする。そういうことに隠れ蓑に使ってるんじゃないかと」
「本来であれば今回の選挙そういう政治そのものが問われなきゃいけなんじゃないかと問題提起してるんですけど。そのあたりよーく考えとかなきゃ。憲法と安保はね隠れた本当の争点だと思いますね」
「それを与党はどうしても表にしたくないんですよね。選対関係者に言わせるとそれやると票が逃げるっていう、なかなか票にならない。どうもそういう有権者の性向がある、そこを狙われているっていう感じがしますね」

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