改憲巡り民進・山尾氏が迫る 首相「答える義務はない」
朝日新聞 2016年10月12日18時56分
http://digital.asahi.com/sp/articles/ASJBD5GBCJBDUTFK00Y.html?rm=744
れない場合も」
民進・山尾志桜里氏 この国会、とても冗舌な総理が、突然貝のように答弁をしなくなる場面が何回かありました。自民党改憲草案について質問された時です。
例えば10月5日、(民進の)蓮舫代表から草案について質問された時、「政府の統一的な見解について、自民党草案について述べることはできない」と繰り返しおっしゃり、答弁を拒否されていらっしゃいます。同じ日、自民党の高村副総裁も「内閣には憲法改正について何の権能もなく、政府の統一見解はそもそも存在しない」とおっしゃっています。「総理は憲法改正について答弁する権能がない」。これはいつ、誰が決めた論理ですか?
安倍晋三首相 私は「権能がない」ということは申しあげておりません。申しあげているのは、内閣を代表して、つまり政府が出している法律案、あるいは予算という議案について、政府を代表して述べなければいけないわけであります。それ以外のことについても論評する場合はありますが、憲法上義務を負っているのは、まさに政府を代表して述べられることであろうと思うわけです。政府が(憲法改正案を)発議するかどうかは議論があるところで、私は「権能」ということは申し上げていませんが、私は、政府を代表する立場としての総理大臣としては、まさに議案について政府を代表しての考え方を述べる立場であるということではないかと思います。
ログイン前の続き山尾氏 じゃあ、お尋ねします。この国会に入り、総理は憲法改正草案について「私は述べる立場にない」と繰り返しおっしゃるようになりました。突然ですね。ひるがえって、例えば平成25年2月26日の参院(予算委員会)で、総理は自民党改正草案9条の「国防軍」の意義を問われて答弁されています。「自衛隊は国内では『軍隊』とは呼ばれていない。『軍隊ではない』という位置づけですが、国際法上は軍隊として扱われているわけです。私たちはこのような矛盾を実態に合わせて解消することが必要と考えております」と。
他方、(首相は)「憲法の改正については党派ごとに異なる意見がございますので、まずは多くの党派が主張している(憲法改正要件を定めた)憲法96条の改正から取り組んでいきたいと考えております」とも(述べています)。
9条という逐条についての改憲案の考え方、そして聞かれてもいないのに96条から変えたいという、誰の願望、どういう立場でお答えになったのか分かりませんが、答弁されています。(首相は)いま「政府を代表して述べる立場にある」とおっしゃいました。これ、政府の統一見解ではないですよね? 公明党は全く違う考え方でありましょうから。そうすると、これ、総理はどういう立場でお話しになっていんですか?
首相 先ほどの私の答弁をよく聞いていただければご理解をいただけると思います。私が内閣を代表して答弁しなければいけないことは、議案について政府を代表して意見を述べる場合は答弁をしなければいけないわけでありますから、しかし、憲法について私が論評してはならないという立場ではないわけでありまして、これは論評はできます。ですから、私は自民党の案について論評したわけであります。しかし、当時は十分にいよいよ憲法審査会においてはですね、議論をしっかりと盛り上げていくというムードが必ずしも醸成されていなかった中においてはですね、そう申しあげさせていただいたわけでござまして、いま、いよいよ憲法改正がよりリアリティーを帯びてきている中においては、憲法審査会においてやっていただきたいという中において……
(ヤジ)
首相 ……ここにいるんだから、あんたが答えろ、と言われましたから、答える義務はですね、私はないわけでありまして、義務はないんですよ。義務がなくても答えることはできるんですよ。しかし、義務として答えなければいけないことは、これまさに山尾さんがおっしゃったように、内閣を代表して私は答えないといけない立場としてはこれは義務であります。そこでおっしゃったように公明党さんもおられる連立内閣だから、内閣を代表して総理として答えることはそもそもそれはできないのでございまして、そのように申しあげてきている通りでありまして、総理としての答弁は義務でありますが、そこで「あなたは自民党総裁として答えろ」と言うから、そのように私は答えたわけですが、いよいよ憲法審査会でご議論いただく段階になり、ここは、私は自民党総裁として発言することは控えたほうが良いという判断をしたわけでございまして、これをいままでご説明をしてきている通りでございます。
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