2016年12月4日日曜日
161204 島貫正昭さん先島戦争
島貫正昭さん先島戦争
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一枚の写真に沖縄中が震撼した。
11月30日、沖縄県うるま市の在日海兵隊司令部キャンプ・コートニーで行われた米海兵隊と自衛隊との日米共同図上指揮所演習の写真。伊波洋一さんが三上智恵さんに転送し、三上さんがFBに投稿したもの。
一時は、流出したものか、とFBで騒然となった。
しかし、この写真どこかおかしい。日米共同図上指揮所演習が漏れることなどありえない。もし漏れたら最高軍事機密だから日米政府の大騒動になっている。しばらくして、在日米軍が意図的に流したものだと分かった。
おかしいところはいくつもある。まず、巨大な地図。指揮所演習の地図なら軍事機密だから出すことなどありえない。ましてやこの地図には、移動式ミサイルと思われる配備地点のマークがついている。そして、この地図はなんと自衛隊配備が問題になっている宮古島の地図で、その隣には八重山の地図まで映っている。
もう一つは、指揮棒をもって作戦を指揮しているのは米海兵隊の指揮官だということ。これまでの常識なら在日米軍と海兵隊は日本を守らない。このような沖縄を舞台にした指揮所演習自体がありえない。なぜ、その在日米軍の、しかも中東などで作戦を行っている海兵隊が沖縄の先島を舞台にした戦闘訓練の指揮を行っているのか。一見すると不可解でしかない。
FBで討論を重ねながら分かったことは、この写真は意図的に流したもので、きわめて政治性の高い、政治的メッセージだった。
私は、思わず「これが動かぬ証拠だ!!!!!」と書いてしまったが、いま日米政府は沖縄、とりわけ宮古、八重山、与那国などで「先島戦争」をやろうと日米共同の作戦を計画している。もう10年も前からだ。日本政府はそのために陸自の主力を「南西諸島拠点化」として集中的に配備し、宮古、八重山、与那国、奄美大島では基地建設まで始めている。「尖閣問題」とは、そこに向かって誘導するためのキャンペーンだった。文字通り、日米共同の「先島戦争計画」とでもいうべきものを、公然化したのがこの写真の公表である。
結論を言おう。この写真は日米政府の重大なメッセージが込められた、いわば南西諸島戦争計画(自衛隊は「島嶼防衛」と言っている)の「戦闘宣言」そのものだと言っていい。これまで、ひた隠しにしながら進めて来たことを、このような形で衝撃的に公表することで公然化した。沖縄県民と先島住民への政治的宣言・戦闘宣言であり、平和ボケした本土への宣言なのである。断っておきたいが、これは「仮想敵国」の中国へのメッセージなどではない。日本国民向けの、そして沖縄県民向けのメッセージである。そのことに重大な意味がある。
これで、先島有事では自衛隊が在日米軍の指揮下に入った共同作戦として行われることが完全に証明された。すなわち、「第二の沖縄
戦」の危機が始まったということだ。先島だけでなく、間違いなく沖縄全体が戦場になる。そのような時代が始まったということだ。
私が、この間もっとも腐心してきたことは、このとんでもないこと
が始まっていることを何とかして訴えようというものだった。そこで、こうしたことに関する記事や、防衛省の動画や、古い私的な論考を公開したりしながら警鐘を鳴らして来た。どこかでメディアの目に入るかもしれないと微かな望みを抱きながら。ところが、それをいくら訴えても伝わらない。伝わらないどころか批判される始末で、延々とした論争になってしまう。
なぜかというと、日本中のメディアがこの事実について沈黙し、まったく報じないからである。日本のメディアのもっともラディカルな報道機関である琉球新報や沖縄タイムスまでが記事にしない。書いてもただわずかな事実のみ。要するに問題にしない状態が今でも続いている。
このメディアの報道統制を思わせる異常な沈黙。とりわけ本土メディアがまったく報道していない事実。メディアの本来の使命はどこに行ったのにかと思う。報道統制に従い翼賛記事を書くことで、真っ先に戦争協力者へと転落していった戦前をくりかえすのか。それとも、国民や県民の目となり、耳となり、口となって真実を真実として明らかにするのか。今。メディアのあり方こそが問われている。
最後に、軍事評論家の小西誠さんかられ掲載の許可を頂いたので、この問題についてのコメントを添付しておきたい。
小西誠さんのコメント
「この日米共同演習『ヤマサクラ』(『サ』です)は、残念ながらすでに2006年から「島嶼防衛戦」「南西諸島防衛」をテーマに行われてきたものです。ーーメディアが報道しない中で、こういう凄まじい事態が、10年前から進行しています。ーーそして重大なのは、このような日米共同演習の積み重ねの上に、今や与那国島・石垣島・宮古島・奄美大島への自衛隊配備が進んでおり(3/28に与那国島駐屯地開設)、沖縄本島での自衛隊の大増強が進んでいます。ーーそして今年、宮古島・奄美大島での駐屯地(ミサイル部隊など)の入札工事が公告され(今年10月)、一挙に自衛隊新基地建設が進もうとしています。ーーこのマスコミが事実さえ報道しない状況での、先島諸島・奄美大島の市民・住民たちの、厳しいたたかいを、ぜひ注目し、支援して下さい。三上監督の、既に完成した『標的の島』は、この自衛隊南西諸島配備を正面からとり上げています。図は自衛隊の『島嶼防衛戦』(2016年防衛白書から)」
小西 誠さんの写真
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1283878468353962&set=a.111821848892969.17855.100001954636016&type=3
伊波洋一さんといま大阪にいます
やはり先島戦争を想定した訓練が進んでいる。
なぜ全く報道されないのか。
こんな風に宮古島石垣島が
戦場になるのもやむを得ないとして
国防が進んでいることを
国民は是とするのだろうか?
その伊波さんのツイートより。
沖縄県うるま市の在日海兵隊司令部キャンプ・コートニーで11月30日に行われた米海兵隊と自衛隊の日米共同指揮所演習。指揮棒を持ち立つのは宮古島。指しているのは伊良部島と下地島空港。その上の地図は石垣島と西表島など八重山諸島。先島での戦争の演習だ。ゾッとする。
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沖縄県うるま市にある米海兵隊キャンプ・コートニーで11月30日、海兵隊と自衛隊による日米共同方面隊指揮所演習の戦闘予行が行わ沖縄県うるま市にある米海兵隊キャンプ・コートニーで11月30日、海兵隊と自衛隊による日米共同方面隊指揮所演習の戦闘予行が行われました。
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