2016年4月3日日曜日

160328 小出裕章さん杉尾候補応援スピーチ

小出裕章さん杉尾候補応援スピーチ
3月28日松本アクション




https://youtu.be/MA_UZ-62CZk


みなさん、こんばんは。今日この会場にお集まりくださってありがとうございます。私は今ご紹介いただきましたけれども去年3月31日まで京都大学で働いていました。4月1日に松本に来まして松本の市民になっています。

みなさんご存じのことと思いますが、この日本では今たいへんなことが、原子力の世界のことですけれど進行しています。すでに5年以上前になってしまいましたが、福島第一原子力発電所で私がほんとうに恐れていた事故が起きてしまいました。

日本は法治国家といわれてきましたが、現在は原子力緊急事態宣言というものが発令されて日本の法律が適用除外されてしまい、福島を中心とした放射能の汚染地に100万人を超える人たちが、赤ん坊を含めて捨てられてしまうという事態になってしまってます。何とかこんなひどい国を変えていかないといけないと私は強く思います。

そしてそれと勝るとも劣らないほど大切な問題があると私は思います。松本の街はたいへん快適です。私はこの街に住めたことをうれしく思います。たとえば今この瞬間も空に爆撃機が来て私たちが空襲を受けるなんてことはない。そして今ここで私たちが集会を開けているわけです。そしてこの集会に対して誰かが自分の体に爆弾を巻きつけて、ここで自爆して私たちを攻撃してくるということも今はたぶんないのだと思います。

なぜならこの日本という国は先の戦争で負けてから日本国憲法というものを作りました。戦争はしないんだ、軍隊は持たないんだ、海外に軍隊が行くなんてことは決してないんだ、ということを曲がりなりにも憲法でうたって今日まできた。そのために私自身が徴兵されて誰かを殺すということもないですんだわけですし、誰かから私が殺されるということもないままここにきました。たいへんありがたい憲法だと私は思います。

私は先の戦争が終わってから4年後に生まれました。そのため私は自分のことを戦後世代とずーっと呼んできました。しかし最近になってどうもそれが間違いだったのかもしれないと思うようになりました。

さきほど杉尾さんがきちっと発言してくださいましたけども、日本ではすでに安倍さんが着々と戦争の道を敷いています。特定秘密保護法が制定されてしまいましたし、武器輸出三原則も撤廃されてしまう。そして集団的自衛権も認められてしまう。そして明日にはついに戦争法が施行されてしまうというそういう時代になっているわけです。

戦争というのはある日突然始まるというのではありません。大きな流れをつくられて、一歩一歩その流れに乗せられていって、気がついたときにはもうどうにもならないという状態に追いこまれて、すべての人が流れに飲み込まれていくということが過去の歴史でしたし、恐らくこれからもそうなのだと思います。

安倍さんはすでに国会で明言していますが、任期中に改憲をすると言っています。その改憲の目玉はもちろん憲法9条でしょうけれども、さきほど杉尾さんがおしゃってくださいましたように、それと同時に緊急事態条項というのをもぐりこませようとしてます。それは緊急事態というのを認定したときには国会もなにも関係なく政府が政令をどんどん作っていいというような内容になっています。

しかし日本国憲法前文になんと書いてあったかといえば、「政府の行為によってふたたび戦争の惨禍がおこならいようにすることを決意し、ここに主権が国民にあることを宣言する」と書いてあるのです。政府の暴走を許さないということが憲法の精神だったわけで、なんとしてもそれを守り抜かなければいけないと思います。

私は政治が大嫌いで絶対政治には関わらないと言ってきました。杉尾さんは政治に関心があってずーっとそれでやってきたとおっしゃったくださったわけですが、今や私のように政治が大嫌いだと言っていてはもう到底すまないという時代になってしまったんだろうと思います。

ドイツのルター派の牧師でマルチン・ニーメラーさんという人がいます。彼は第一次世界戦争のときにはUボートの艦長になって戦争に従軍した猛者でした。第一次世界戦争が終わって教会の牧師になっていました。しかしその第一次世界戦争が終わって第二次世界戦争にいたるまでナチスがどんどん台頭してくるわけです。

その流れのなかでナチスははじめ共産主義者を弾圧した。しかし私は共産主義者ではなかったのでなんの行動もおこなわなかったとニーメラーが言っています。そしてその次にナチスが社会主義者を弾圧した。しかし私は社会主義者ではなかったのでなんの行動もおこなわなかった。

さらにナチスは学生、新聞、ユダヤ人と弾圧の輪を広げてきた。でも私は特別な行動をとらなかった。そしてある日ついにナチスは教会を弾圧してきた。しかしそのときにはもうあまりにも遅すぎたという言葉を残しています。

いま安倍さんが着々と戦争への道を敷いているときに私たちがひとつひとつそれに対応しなければいつかどうにもならない状態に追いこまれていく日が近いのだと思います。

私は自分の子供たちの世代、未来の子供たちに戦争をわたすなんていうことをしたくありません。私自身が戦前世代だったということになりたくありません。なんとしても戦争を防がないといけませんし、そのためには安倍さんを絶対やめさせるということが必要なのだと思います。

さいわいこの長野県では次の参議院選挙に杉尾さんという野党統一候補を立てるということでまとまってくださることができました。なんとしても野党統一候補を当選させて自民党を引きずりおろしたいと思います。

先ほど日本国憲法の前文をご紹介しましたけれども、主権が国民にあるということを宣言したということであって、何よりも大切なことは我々ひとりひとりが主権者であるという強い自覚をもって、ひとりひとりがこれからの人生を生きていくというのが大切なことなのだと私は思います。

ぜひともみなさんのお力を貸してほしいとおもいます。よろしくお願いします。(拍手)

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