2017年1月28日土曜日

170128 トランプ政権の「化けの皮」はすぐに剥がれる 「バブルを喜ぶ」のではなく「リスク」に備えよ

トランプ政権の「化けの皮」はすぐに剥がれる
「バブルを喜ぶ」のではなく「リスク」に備えよ
2017年01月28日
ぐっちーさん :投資銀行家

http://toyokeizai.net/articles/-/155851?display=b

アメリカでトランプ大統領がいよいよ誕生しました。

そのこと自体はまあわかっていましたし、彼が当選してからもこれからが大変だな、と覚悟はしていたわけですが、実際に就任演説を聞いてみたら、これは大変というより、むしろ「悲惨」なことになるな、という確信を持ちました。

「空っぽの就任演説」+「わかっていない日本のメディア」

まず、その大統領就任演説ですが内容が何もない。こんな内容がない大統領演説は戦後初めてであります。まさにエンプティー(空っぽ)。一体何をやりたいのか、理念はなんなのかを一言も語ることなく、ひたすら 「アメリカ、ファースト!」を連呼しているだけではありませんか。

この大統領就任演説というのは、これまでは選挙戦で死力を尽くして戦ってきて、それこそアメリカ中が分断され、失礼な言い方や容赦ない攻撃もお互いにしあったが、ここから先は一つのアメリカということで、すべての国民が一つになる、という大事なメッセージが出てくるものです。いうなればすべてを「ノーサイド」にする大事な儀式なのですが、それに対する言及は一切なし。まだ選挙中のつもりなのか、格調もなければ内容もない、びっくりするような代物でした。

また、日本のメディアはこれを一斉に「アメリカ第一主義への転換」と大見出しで報道しました。一体何を考えているんでしょうかね。長年アメリカで仕事をしている私から言わせれば、「じゃあ、聞きますけどアメリカが建国以来、アメリカファーストじゃなかった時ってあるんですかね?」 となります。

「答えてくれよ、いつアメリカ第一主義じゃなかった時があったのか?」と。世界の警察官を名乗っていたのだって、中近東に大きく介入していたのだって、アメリカという国にメリットがあればこそそうしていたのであって(日米安保条約だってそうだ)、別に外国のためにボランティアをしていたわけではない。アメリカのためのベストの選択がそうだった、というだけに過ぎません。

つまり、実際にはその時々で「ファースト」にするテーマが変わっているだけであって、アメリカファーストじゃなかった時期なんて一切なかったわけです。 しかしメディアはまさに鵜呑みの鵜のようなもんで、一斉にアメリカ第一主義への政策転換だとか書くわけですよね。

TPP(環太平洋経済連携協定)にしても、誰ですか。ついこの前までアメリカの言うなりになってはいけないとか言っていた人たちは!!日本はアメリカから「さっさと合意しろ」と散々プレシャーをかけられていたことをもう忘れたんですか??あれほどアメリカファーストだった政策はないわけで、トランプ大統領はそれをアメリカの製造業という焦点に絞って、その点について方法論を変える、と言っているだけの話であって、製造業以外のインダストリーの人にとっては「全くアメリカファースト」じゃない政策だと言えるでしょう。

ただし、二国間交渉に持ち込めば、アメリカの方がはるかにパワーがあるので、TPPよりもさらに過激な内容で交渉が成立できるかもしれない、と考えているだけに過ぎません。どうしてTPPからの離脱が米国第一主義への転換となるのか、よく頭を冷やして考えてほしいもんです。

「選挙戦での主張」をいまだに信じ続けるメディア

さらにトランプ大統領が言っている、「白人労働者など一般の人々へホワイトハウスからの権力の移行だ」、なんてことをまともに捉えているメディアの神経も疑います。これは確かに選挙戦から言っていた主張で、「Drain the Swamp」(沼の栓を抜け!)とトランプ大統領が声高に叫んでいた政策(と呼べるのかどうかさえ疑問ですが…)の一つです。既存の権力者(エスタブリッシュメント)からワーキングクラス(ブルーカラー)に権力を取り戻す、なんて言っていたわけですから、さながら民主党のサンダース議員の専売特許のようなキャッチフレーズです。

しかし、実際に起きたことはなんですか?

国務長官はレックス・ティラーソン、現役のエクソンモービルのCEO、財務長官はゴールドマン・サックスにもいたハゲタカ投資家としてボロ儲けをしたスティーブン・ムニューチン、さらには教育長官にはベッツィー・デボスを起用。彼女はアムウェイの創業者の息子の嫁ですよ。既存の権力者と成功者ばかりじゃないですか! これほど言行不一致なことはないわけであって、もうこれだけでトランプ大統領は嘘つきだ、ということになるはずですが、そういう声はメディアからは、ほとんど聞こえませんわね。この政権の一体どこが貧乏な白人労働者に権力を取り戻す、ということになるんでしょうか。

一方、今、反トランプでデモをしているような人たちも似たり寄ったりです。だいたいトランプ大統領が良く使う「the forgotten man and woman」というのは一体誰のことを言っているんでしょうか? メディアが好んで取り上げるようなラストベルトで職がなくて、うろうろしている学歴のない白人労働者を指す、というのであれば、人口で見ればゲイだってLGBTだって同じような人数の少数派であって、まさにその「the forgotten man and woman」ではないですか。

なぜ、LGBTを救済することは「善」で喝采を浴びせ、同じ少数派の白人労働者を救済するのはいけないのか?そこに論理的一貫性を見出すことは不可能です。要するに、どっちもどっちでしょう。

そもそも多くの日本のメディアはそういう白人層(ヒルビリーだのレッドネックだの、彼らを蔑む単語には事欠かない)が存在することも知りませんし、彼らがアメリカにおいて社会的にどんな存在なのか知りもしない。

書店に行けば、彼らヒルビリーのレシピなんて本がベストセラーになっていて、それは道路で轢かれたリスをどう調理するか、とかタヌキ料理のレシピ、というような内容の本で、同様のテーマのテレビ番組がものすごい視聴率を挙げたりしている。こういう番組が高視聴率を取るということは、アメリカ全体で見ればそういう人々を蔑んで笑いものにして喜んでいる人がたくさんいる、ということにほかならず、彼らはまさにトランプ大統領がかかわっていたWWEというプロレス団体のファンとそっくり重なるような人々であって、別に忘れられた人々でもなんでもない。

アメリカの権力構造の本質は何一つ変わっていない

トランプ大統領自身も含めて、アメリカ人全体でそういう人々を蔑んで笑いものにしている構造そのものには、なんら変わりはないのです。その怒りが今回の選挙結果だというのであれば、じゃあ、トランプ大統領自身、ひいてはあなた自身はどうなんだ、という身もふたもない結論に行き着くだけでしょう(トランプ大統領自身は白人の大金持ちのただの成り上がりでしょうが!本当に「彼らのために」、というのであれば大統領に当選したら、その資産をすべて寄付するくらいのことはするべきでしょう!)。一方、ゲイを支持するのはよくて、ヒルビリーを支持しちゃいかん、というのも全く納得いきませんね。

結局、トランプという人は怒りの矛先を既存のエスタブリッシュメントに向けたふりをしただけで、ホワイトハウスの人事のように本質は何一つ変わっていない。それに人々が気づいた時にはすでに遅く、迷走した分だけ物事がこじれ、状況は前より酷いことになり、そのために国民が支払うコストは膨大になるだろうことには疑問の余地はありません。実は同じような危惧を小池百合子東京都知事にも持っているのですが、その話はまた別の機会に…。

そしてもう一つ。当欄を順番で担当されている吉崎さん(双日総合研究所副所長)とはよく話すのですが、トランプ政権は要するにあのWWEのようなプロレス政権だ、という話です。プロレスと言うのは「お前殺すぞコノヤロー!!」と過激にショーアップして技もとんでもない技をかけてきますが、あんなもの、真剣にやったら相手は本当に死んでしまいます。

しかし、死なないわけですよ。つまり手を抜いているわけで、要するに相手が受け止められる範囲で技をかけているということです。つまりトランプ大統領の一連の過激な発言もこれはあくまで「プロレス」であるという解釈をしなければならないのではないか、という話です。まさにその通りでしょう。

「具体策なし、結果責任なし政権」の末路

そしてもう一つ気が付いたことがあります。

すでに大統領令を何発も繰り出し、TPPからの離脱も、メキシコ国境の壁の建設をメキシコのコストで行う、などの案にサインしていますが、具体的にどうやるか、という点については、何ら明らかにされていないという点です。

これから議会が調整に入っていくわけですが、各論は各担当大臣に任せてある、という言葉がこの大統領からはしょっちゅう出てきます。例えば、アメリカのメディアは早速かみついていましたが、自分は水攻めという拷問に効果があると確信しているが、実際にどうするかはポンペオ(CIA長官)などにすべてを任せると言っています。つまり、自分なりに方向性は打ち出すが、あとは現場が決めることだ、と結局は他人任せである、と明言していることになります。

この景色もどこかで見たことがあります。

そう、あの「アプレンティス」(「見習い」の意味)ですね。トランプ氏がホストを務め、「しろーと」を集めてカネを渡してビジネスをやらせ、かなりの無理難題を押し付けておいて、ダメだとなると “You are fired!” といって脱落していくという有名なテレビ番組です。要するに、自分の閣僚に無理難題を押し付けておいて思い通りの結果がでないと、最終的には ”You are fired!” と叫ぶことにひょっとしたらなるのではないかと思い始めました。これはあり得るな~…。

トランプ大統領はWWEとアプレンティスの手法を本気でホワイトハウスに導入しようとしているのではないか、と密かに恐れているわけです。そういう意味では、こういう人の一言一言で振り回させる人々はたまったもんじゃありませんね。そこに理念などはなく、ただ、無理難題を押し付けては妥協点を探り、ダメだったときは You are fired! ということになると、次は一体なにが起きるのかすら、予測できません。

私のような「投資する」という立場から指摘するなら、この種の「不透明性」を市場は最も嫌います。今は「トランプバブル」とかはしゃいでいますが、早晩化けの皮がはがれることになるでしょう。何するかわかんない人が大統領、というのはアメリカ経済にとっても非常に大きなリスクでしょうね。

サポートに付いている共和党の経験のある人々が何とかするから大丈夫、なんて言ってる人がいますが、それはあまりにも楽観的なような気がします。投資家から見ると、トランプ政権は自動ブレーキや、ましてABSなどの近代的な安全装置がまったくついていない馬力だけはばかでかい、1980年代のアメ車のようなもので、ガソリンをがばがば食って、ぶつかったら大破する。という覚悟だけは必要でしょう。

そして、ここまで読んで頂ければ、トランプ大統領のことだけに限りませんが、メディアで垂れ流される情報の拙さ、酷さを読者の皆様には改めて認識して頂くことができるのではないでしょうか。所詮、アメリカで何もやったこともなく、そもそもアメリカのことを何も知らない人々がアメリカのことをしたり顔で報道しているようなことを信じてはいけません。大体彼らは道路で轢かれたリスの肉で作ったハンバーグなんて食べたことがあるんでしょうかね!?

170128 民進 原発稼働ゼロの目標年を法制化へ

民進 原発稼働ゼロの目標年を法制化へ
1月28日 6時02分

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170128/k10010855801000.html




民進党は、新たなエネルギー政策として、原則として、原発の再稼働は認めないとするとともに、原発の稼働をゼロにする目標の年を定めた法案の提出を目指すことを、3月に開く党大会で打ち出す方向で調整に入りました。
民進党は、次の衆議院選挙で、原発を含めたエネルギー政策を、安倍政権との対立軸として明確に示したいとして、党の調査会で検討を重ねてきました。

その結果、原子力規制委員会の安全確認を得たもののみ、再稼働を容認するとしたこれまでの方針を転換し、原油価格の大幅な上昇などによってエネルギー不足に陥った場合などを除き、原則として、原発の再稼働は認めないとする方向で調整に入りました。

さらに、これまで「2030年代に原発稼働ゼロを目指す」としていた党の方針をより具体化し、原発の稼働をゼロにする目標の年を定めた法案の提出を目指すとしています。

民進党は、最大の支持団体の連合にも理解を求めたうえで、3月に開く党大会で、こうした内容を盛り込んだ、新たなエネルギー政策を打ち出したいとしています。

2017年1月27日金曜日

170125 山本太郎議員初代表質問(文字起こし)

山本太郎議員初代表質問(文字起こし)

2017年 1月25日山本太郎

https://mootan.jimdo.com

取り急ぎ文字起こししてみました。間違ってたらあとから修正するかもしれませんのであしからず。m(__)m


平成29年1月25日(水)

山本太郎議員 希望の会(自由党・社民党)の代表質問

自由党、共同代表の山本太郎です。

先日安倍総理が施政方針演説で「ただ批判に明け暮れても何も生まれない」とおっしゃりましたので、今日は批判ではなく、政権の今までのお仕事を肯定的に振り返り、褒め殺し気味に、希望の会、自由・社民を代表し総理に質問いたします。よろしくお願いします。

政治の使命は、この国に生きる人々の生命財産を守ること、そう考えます。
安倍総理は誰のための政治を行っていらっしゃいますか?
安倍総理は、きっちりとお仕事をされております。庶民を犠牲にして大企業を儲けさせる。そのご活躍ぶり、歴代の総理大臣を見てもナンバーワンです。
庶民から搾り取った税金で、庶民への再分配は最低限に抑え、真っ先に手当てをするのは、選挙や権力基盤づくりでお世話になった経団連など大企業や資本家、高額納税者へのご恩返し。とことんおいしい減税、補助金メニューを提供、一方で派遣法を改悪し、働く人々をコストとして切り捨てやすくするルール改正などを取り揃える。
おかげで、上場企業はあのバブルの時よりも儲かり、過去最高益。一方で、中小零細企業の解散・休業は過去最高。見ているのは大口の支持者のみ。まさに「大企業ファースト」。これぞ、額に汗を流す政治家の鑑ではないでしょうか。

子どもの貧困問題を人々の善意、基金で解決しようというウルトラCは、「安倍総理が薄情」で、「指導者の器ではない」のではなく、総理はただ「興味がない」だけなんです。
今まで国会やメディアで取り上げられてきた厚労省の【国民生活基礎調査】ではなく、違うデータを持ち出して、総理は「子どもの貧困率が低下した」と演説されました。
持ち出したのは総務省の【全国消費実態調査】。この調査は、非常に面倒な作業を対象者に求めるもので、お金と時間に余裕がある人しかなかなか対応することができず、低所得者層の実態をしっかり反映しづらいという傾向があると言われます。
厚労省の【国民生活基礎調査】では、子どもの貧困率は16.3%。今年最新のものが発表される予定ですが、この調査で、アベノミクス効果により子どもの貧困率がどれぐらい下がるのか、総理の予想値を聞かせていただくとともに、今年、子どもの貧困改善の数値目標をお答えください。

ここ数年、奨学金問題、非常に大きくなってきております。OECDなどの先進国グループの中で、教育にもっとも金を出さない「ドケチ国家」の第2位が日本なんです。
個人消費を引き上げる意味でも、少子化問題を改善する意味でも、奨学金という名のサラ金地獄から対象者を救い出す必要があるのは言うまでもありません。
「新たな奨学金国債を発行して借り換える」「マイナス金利に合わせて過去の有利子奨学金をすべて無利子に転換する」などはもちろんやりません。
なぜ国がサラ金のようなシステムで若い人々を苦しめるのか。
奨学金の利息収入は年間390億円ほど。奨学金の延滞金収入は年間40億円ほど。
これらで金融機関を潤わし、取り立てを行う債権回収会社に対しても手堅い仕事を提供する。若い者たちの未来には投資をしない。
「企業のためだ」「若いうちの苦労は買ってでもしろ」安倍総理の親心ではありませんか!

安倍政権になってからは、正規の雇用は36万人減って、非正規は167万人も増えています。ですが、安倍総理は以前「正規の雇用が増えた」とおっしゃっていました。以前ですね。
確かに【2015年労働力調査】を見てみると、正規では前年比で26万人増えています。まさにこれこそがアベノミクス効果ではないですか?
この正社員26万人のうち25万人は介護・福祉職。介護・福祉職のうち福祉施設介護員は、全産業平均より月々11万円給料が安いんです。
もちろん安倍総理はここにも改革を進めます。月額たった1万円ほど上げるそうです。
現在、労災認定で一番多いのが心の病。
その中で、労災申請、過労自殺のトップが介護・福祉職。
現場の悲鳴は聞こえないふり。細かい中身は見ないでいただきたい。表っかわの数字だけで評価するんです。
これこそがアベノミクスの神髄ではありませんか。

安倍晋三閣下は、行政府の長であるばかりか、立法府の長であるとご本人がご宣言されました。司法の長になられるのも時間の問題ではないでしょうか。
そのためにも現行憲法など守っていられませんし、守りもしません。当然です。不都合な真実、事実を声高に叫ぶ人間は邪魔です。
オリンピックに向けて火事場泥棒的に治安立法を成立させます。
安倍総理。オリンピックを成功させるためには「共謀罪」が必要との趣旨の発言がありました。
「共謀罪」を「テロ等準備罪」と名前を変えるようですが、「テロ等準備罪」の「等」、この「等」とはどういう意味ですか。テロ以外にも適用される余地を残す理由を教えてください。
世界一安全な東京とアピールしておきながら、たった数週間の体育祭を開催するのに、国民を監視し、密告制度で相互監視までさせ、「相談しただけでアウト」という、権力が思想信条の領域にまで足を踏み入れるとんでもない法律が必要な理由は何なんでしょうか。

東電原発事故による放射能汚染水問題について総理にお聞きします。
ブエノスアイレスでのご発言、「汚染水は0.3平方キロメートルの港湾内でブロックされている」これにお間違いはないでしょうか。
海では潮の満ち引き、潮の流れなどがあり、港湾内の水がブロックされること自体があり得ません。8日間で99%、港湾内と港湾外の水は入れ替わります。大量の海水でゆっくりと希釈された結果、港湾外に出た汚染水の数値は低く見えるものの、垂れ流される汚染の総量に変わりはありません。
去年初め、静岡県沼津市の漁港で水揚げされたアオザメから、基準値の7倍ものセシウムが検出されました。汚染水の影響は明らかに海洋生物にも見られますが、みなさん、細かいことは気にしないでいただきたい。総理が「ブロックされている」とおっしゃっているんですから、それを信じようじゃありませんか。
お聞きします。最終的に、東電原発事故の収束費用はトータルでいくらかかるとお考えになりますか。将来、もう一ヵ所で原発の過酷事故が起きた場合、国の経済破たんは免れないと考えますがいかがでしょうか。
日本は火山国であり、地震大国です。それでも原発再稼働を進めて大丈夫だと言えますか。言い切れますか。お答えください。

福島東電原発の収束はその方法もなく、現在ではほぼ不可能。費用も今後桁違いの額になることは容易に想像できます。
事故原発の原因も究明しない。安全基準でたらめ。避難基準適当。原発がなくても電気は余ってますが、原発は再稼働します。海外に売りつけるために再稼働します。プルトニウムを持ち続けるために再稼働します。
三菱、東芝、日立、鹿島建設、大林、大成、竹中、清水、IHI、富士電機、三井住友銀行、UFJなどなどなど、原発に関係する企業のみなさん、安心してください。安倍政権は脱原発など絶対にやりません。安倍政権は税金と電気料金を湯水のように使える発電方法は諦めません。
首都圏直下型地震、30年以内にマグニチュード7で発生する確率約70%。東南海地震・南海地震、30年以内マグニチュード8から9で発生する確率約60%から70%。
日本列島北から南まで50の活火山が24時間体制で監視されていますが、火山噴火予知連絡会、こうおっしゃってる。「すべての噴火が前もってわかるわけではない。我々の予知レベルはそんなもの。」とコメント。火山予測のプロでもほぼ予測不可能だそうです。
自動車事故、医療事故、過失であれば当然処罰されます。しかし原発事故ではいまだ過失で処罰された者は一人もいません。すべては「想定外」という魔法の言葉で逃げるおつもりでしょう。
次の事故が起きたとしても、安倍総理ならもっと上手にごまかせます。みなさん、安倍総理を信じてこのバスに乗り込みましょう。次の停車駅は「地獄の1丁目1番地」です。

今回無理をして批判は避けようと思いましたが、どう考えても無理です。総理、あなたがこの国の総理でいる限り、この国の未来は持ちません。

最後にお伺いします。総理、いつ総理の座から降りていただけるのでしょうか。教えてください。以上を持ちまして私の代表質問を終わります。


★安倍晋三総理大臣の答弁

山本議員にお答えをいたします。

アベノミクスと子どもの貧困率についてのお尋ねがありました。
子どもたちの未来が家庭の経済事情によって左右されることがあってはなりません。経済的にも様々な困難を抱えているひとり親家庭や子どもの多い世帯には、きめ細かな支援が必要です。子どもの貧困対策については、ご指摘の「子供の未来応援基金」の活動のみならず、政府としては、児童扶養手当の多子加算の倍増、子どもの学習支援の充実など、ひとり親や子どもの多いご家庭などへの支援を積極的に行っており、来年度予算においても充実を図っています。総務省の【全国消費実態調査】は、家計の収支などを総合的に把握している調査です。詳細な家計簿を3ヶ月間つけていただくなど、一定のご負担を掛けることは確かですが、所得の低い世帯からも回答をいただいています。低所得者層の実態がどのように推移しているかを把握できるものと考えています。昨年公表された【全国消費実態調査】における子どもの相対的貧困率については、集計開始以来はじめて低下しています。15年前の9.2%から10年前に9.7%と上がり、5年前に9.9%さらに上がったものが今回7.9%と2ポイント改善しています。これはアベノミクスの成果により雇用が大きく増加するなど経済が好転する中で、子育て世帯の方々の収入が増加したことによるものです。【国民生活基礎調査】における子どもの貧困率については、本来精査の上取りまとめる予定であり、それ以前の段階での予想は用意していません。子どもの貧困率については、世帯の資産が評価されないこと、算定の基礎となる所得に現物サービスなどが含まれないことなど、仕様として制約・限界があるため、数値目標とするにはなじまないと考えています。政府としては、子どもの貧困対策に関する大綱に掲げている、貧困率を含む25の指標が全体として改善するよう取り組んでいます。

安倍内閣が進めている施策は、成長と分配の好循環を作り上げていくものです。アベノミクスをさらに加速させ、格差が固定化されず、誰にでもチャンスがあり、がんばれば報われる社会を作り上げてまいります。

奨学金のあり方についてお尋ねがありました。
教育投資は未来への先行投資であります。特に、どんなに貧しい家庭で育っても夢を叶えることが出来るように、誰もが希望すれば進学できる環境を整えなければなりません。このため、これまでも奨学金制度の充実、授業料免除の拡大などに取り組んできたところであります。来年度から低所得世帯の子どもたちにかかる成績基準を実質的に撤廃するとともに、残存適格者を解消し、必要とするすべての学生が無利子の奨学金を受けられるようにすることとしております。また、返還不要の給付型奨学金制度を新たに創設することといたしました。経済的な理由で返還が困難な者に対しては、返還に係る窓口を設置し相談に応じるとともに、従来から返還月額の減額や返還期限の猶予などの対応をしてきたところであります。加えて、返還負担を大幅に軽減する「所得連動返還型奨学金制度」を来年度から導入することとしております。また有利子奨学金の金利についても、現在の低金利の恩恵が行き渡るべく見直しを行い、現在0.01%でありますから、100万円借りて100円であります。非常に低いものとなっております。このような総合的な仕組みにより学生の負担軽減を図っており、「奨学金という名のサラ金地獄」「国がサラ金のようなシステムで若い人を苦しめる」とのご指摘はまったく当たりません。意欲と能力があるにもかかわらず、経済的理由によって進学を断念せざるを得ないということがあってはなりません。高等教育について、家庭の経済状況に関わらず、必要とするすべての子どもが機会を与えられるようにしていきたい。今後とも必要な財源確保をしつつ、しっかりと取り組んでいきます。

国際組織犯罪防止条約の国内担保法についてお尋ねがありました。
東京オリンピック・パラリンピックを安全に開催するためには、国際社会と緊密に連携して、テロ対策に万全を期する必要があります。そのためすでに187の国・地域が締結している国際犯罪防止条約の締結は必要不可欠であります。国内担保法のあり方については現在、犯罪の主体を、一定の犯罪を犯すことを目的とする手段、すなわちテロ組織をはじめとする組織犯罪集団に限定し、準備行為があってはじめて処罰の対象とするなど、一般の方々がその対象となることはあり得ないことがより明確になるよう検討を行っているところであり、ご指摘はまったくこれも当たりません。また、現在政府が検討している「テロ等準備罪」は、テロ等の実行の準備行為があってはじめて処罰の対象となるものであり、これを「共謀罪」と呼ぶのはまったくの誤りであります。

汚染水の影響についてお尋ねがありました。
福島第一原発の港湾内の水は、潮汐の影響等により港湾外の水と一定の入れ替わりがありますが、港湾外の放射性物質濃度は法令で定める基準値に比べて十分低いままとなっています。IAEAからも周辺海域や外洋では放射性物質濃度は上昇しておらず、世界保健機構WHOの飲料水ガイドラインの範囲内にあり、公衆の安全は確保されているとの評価を受けております。私がブエノスアイレスで申し上げたように、汚染水の影響は福島第一原発の港湾内に完全にブロックされており、状況はコントロールされているとの認識に変わりはありません。

原発事故の収束にかかる費用についてお尋ねがありました。
東京電力福島原発事故について、政府および原子力事業者が、いわゆる「安全神話」に陥り、あのような悲惨な事態を招いたことを片時も忘れず、真摯に反省し、その教訓を踏まえていくべきことは当然のことです。二度と事故を起こすようなことがあってはなりません。原発事故の収束、廃炉にかかる所要資金の見通しについては、現時点で最新の情報に基づき、一定の蓋然性を有するものとして8兆円という数字をお示ししたものであり、上張りすることは想定しておりません。これについては、東京電力が徹底した経営改革を進めながら責任をもって負担することとしています。

原発の再稼働についてお尋ねがありました。
原発については高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的・技術的に精査し、審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認めた原発のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針であります。この新規制基準は福島原発事故の教訓を踏まえ、我が国の地震・火山といった自然条件の厳しさ等も勘案して、十分な対策を要求しており、原子力規制委員会はこの基準に従って、地震や火山による影響についても科学的・技術的に厳格な審査を行い、再稼働に求められる安全性が確保されているかどうかを確認しているものと承知しています。

誰のための政治を行っているのか。そして、私の在任期間についてお尋ねがありました。
総理大臣として、また国会議員として、常に私の頭に、中にあることはただ一つ。国民の負託に応え、結果を出していくことであります。そのことのみであります。

★伊達忠一議長

ただいま理事が協議中でございますので、しばらくお待ちください。

山本君の発言につきましては、速記録を調査の上、議長において適切に対応したいと存じます。これにて質疑は終了いたしました。本日はこれにて散会いたします。


NHKでは総理が山本太郎を論破で終了

NHKでは総理が山本太郎を論破で終了
山本太郎共同代表「とんでもない法律だ」
安倍総理大臣「指摘は全くあたらない」

山崎 雅弘‏ @mas__yamazaki
山本太郎参議院議員の長い代表質問、NHKが報じたのはこれだけ。安倍晋三様に不都合な事実の羅列は無視し、ありきたりな文面に無害化されている。これだけ見た人は、安倍首相が理路整然と山本議員の「言いがかり」を論破しているように思うだろう。 https://t.co/5akYXOhgFR
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170125/k10010852821000.html


共謀罪はなぜ過去3回廃案になったのか 保坂展人

共謀罪はなぜ過去3回廃案になったのか
 http://m.huffpost.com/jp/entry/14298562
保坂展人 世田谷区長。ジャーナリスト。


今年の通常国会に提出される法案のうち、過去3回廃案となった「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案に注目が集まっています。政府は「テロ等準備罪」と名称変更して看板をかけかえましたが、骨格も内容も以前と大きな変更はありません。対象犯罪を676とした上で提出すると伝えられてきましたが、最近になって「対象犯罪が広すぎるので、絞り込む」という話題が出てきています。

私は、2005年から2006年にかけて、衆議院法務委員会で野党の一員として「共謀罪」をめぐる国会論戦を担いました。2005年は、小泉純一郎内閣が突然の郵政解散で圧勝した後で、自民・公明の連立与党は圧倒的多数の議席でした。「数の力」からすれば、その後3回も廃案となるという結果を予想したメディア関係者は皆無に近かった状況です。

ところが、国会で議論をすればするほどに、政府・法務省提出の共謀罪への疑問はふくらみ、自民・公明の与党側からも、たびたび修正案が国会に提出される異例の事態となりました。「数の力」では勝敗は明らかでしたが、あまりに筋が悪い法案だったことと、今回の「カジノ法」等のような形式的な特急審議ではなく、国会論戦にふさわしい議論を許容する「品格」が、当時の与党側にも存在していたからこそ、深く掘り下げた議論ができたのだと思います。

今の私に、「共謀罪はなぜ、過去3回廃案になったのか」をテーマに、「長文の大論文」を書く時間はありません。日々の仕事のかたわらで、当時の経験をもとに、再度国会に上程される「共謀罪」(テロ等準備罪)新設法案(組織犯罪処罰法改正案)について言えることも加えて、このブログでお伝えしたいと思います。1年半前の2015年11月20日、朝日新聞の「天声人語」に、「共謀罪」をめぐる国会論戦が取り上げられました。

また共謀罪なのか 2015年11月20日 朝日新聞(天声人語)

目くばせとまばたきの違いを述べよ。2006年5月、国会でこう質問したのは当時の保坂展人(のぶと)衆院議員だ。法務省の局長は直接には答えず、保坂氏が代わって説明した。

「目くばせは意思の伝達行為であり、サイン。まばたきは生理現象だ」

▼珍問答に見えるが、真面目な論戦である。

「共謀罪」の新設が焦点だった。犯罪を実行しなくても、相談して合意するだけで罪に問えるようにする法案だ。

会話による相談がなくても、誰かが誰かに目くばせするだけでも共謀は成立しうる、というのが法務省の見解だった

▼先の局長はさらに、まばたきでも成立すると答えたため、保坂氏に追及されることになった。生理現象が共謀罪になるなら、人類はみな共謀罪ではないかというわけだ。人権侵害の危険性をよく表す攻防だった

▼そもそも日本では、犯罪は「既遂」での処罰が基本で、「未遂」は例外、着手前の「予備」はもっと例外だ。さらにその前段階の共謀で罪を問うのはこの原則に反するとの批判があった。政府はこれまで3回法案を出し、いずれも廃案になっている

▼パリのテロ事件を受け、自民党首脳が再び共謀罪に言及し始めた。過去の法案並みに、万引きなども含む幅広い処罰を考えるつもりか、テロ組織対策に限るのか。現段階ではわからない。いずれにせよ、性急に進めていい話ではない

▼公明党の山口那津男代表は昨日の会見で、慎重な検討を求めた。ここは自民党に目くばせをし、自制を促してほしいところだ。

この「共謀罪は一定の条件が整えば『目配せ』でも成立する」と答弁したのは、大林宏法務省刑事局長(当時)でした。大林氏はその後、札幌高検検事長、東京高検検事長を歴任して、2010年には検察トップである検事総長に就任しています。「目配せでも共謀罪が成立する」という大林刑事局長の答弁は、驚きと共に大きな反響を呼びました。それまで、共謀罪における共謀は「犯罪を綿密に計画し、具体的に実行できるまで練られたもの」と説明されていました。会話を交わさなくても、「犯罪の計画実行についての内容を犯罪組織が共有されている状況」であれば,、「目配せ」(=サイン)でも共謀罪が成立するとした答弁は、従前の理解を塗り替えたものとなりました。

(参考)→「目配せ」でも成立する共謀罪と特定秘密保護法案 - 太陽のまちから - 朝日新聞デジタル&w 2013年12月3日

「天声人語」にもありますが、刑法によって、犯罪は実行された「既遂」の段階で処罰されるのが通常で、例外的に「未遂」について処罰され、特定の重大な犯罪についてのみ例外中の例外として「予備」で処罰されます。さらにこの手前の、犯罪を話し合ったり計画する「共謀」の段階で処罰しようという「異次元の法体系」を導入しようとしたのが、過去3回廃案となった共謀罪の内容でした。

報道では、「テロ等準備罪」と名称を変えたにもかかわらず、共謀罪を創設する「対象犯罪が広すぎる」という議論が紹介されています。まずは、この議論を追ってみます。

「共謀罪」対象676から50超減 政府原案修正、提出へ(2016年1月15日・産経新聞)

組織的な重大犯罪の計画段階で処罰対象となる「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案をめぐり、対象犯罪を676とした政府原案を修正し、過失犯や結果的加重犯など50罪以上を除外する方向で検討されていることが14日、関係者への取材で分かった。公明党内から対象犯罪を絞るよう求める声に配慮したもので、事前に犯罪を計画できない業務上過失致死罪など50罪以上を除外する方向で法務省などが調整している。

このニュースを見た時、「対象犯罪676では広すぎるから、50に絞り込んだのか」と受けとめました。しかしよく記事を読めば、「676-50=626」ということでした。例示されているように「業務上過失致死罪」の共謀罪が、実際にはありえないことは少し考えてみればわかります。「業務上過失」を複数人で相談・計画(共謀)した場合には、「過失を偽装した故意」であり、そもそも「過失」ではなくなるからです。過去3回廃案となった議論の中で、とっくに明らかになっていた事柄です。さらに新たな数字が出てきました。今度は「300」です。

共謀罪:対象半減へ...犯罪300前後に 政府、公明に配慮 - 毎日新聞(2016年1月17日)

組織犯罪の計画段階で処罰を可能とする「共謀罪」の成立要件を絞り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法の改正案について、政府が対象犯罪を原案の676からテロの手段となり得る犯罪を中心に300前後に減らす方向で調整していることが、政府関係者への取材で分かった。対象犯罪の多さに懸念を示している公明党に配慮した形で、今後の与党内協議の行方が注目される。

300になったから、文字通り「半減」ということになります。しかし過去にさかのぼると、3度目の廃案の後で、2007年に自民党法務部会「条約刑法検討に関する小委員会(笹川尭委員長」で、さらに「123から155」まで削減するという修正案が了承されていました。

「テロ等謀議罪」を了承/「共謀罪」修正で自民部会 | 全国ニュース | 四国新聞社 (2017年2月27日)

「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法などの改正案の修正作業で、自民党法務部会の「条約刑法検討に関する小委員会」(笹川尭委員長)は27日、共謀罪を「テロ等謀議罪」と変更し、対象犯罪を政府案の600以上から123-155と4、5分の1程度に絞り込んだ「修正案要綱骨子」を了承した。

小委員会の早川忠孝事務局長は、修正案を来月中にも民主党側に示し、実務者レベルでの協議を進める考えを示した。継続審議となっている政府案の修正が狙いだが、参院選前の法案成立は困難視されている。

小委員会では共謀罪の名称を「テロ・組織犯罪謀議罪」と改名することで大筋了承していたが、さらに短縮。対象犯罪も修正原案では116-146だったが、傷害や窃盗などを加えた。

過去3回も、廃案になった共謀罪法案は、複数回にわたって自民・公明の与党側修正案も提示されてきました。2007年2月の段階では、対象犯罪をさらに絞り込んで「テロ・組織犯罪の謀議罪」として修正案をまとめようと自民党法務部会小委員会で決定をみたことも、記憶に刻んでいただきたいと思います。

共謀罪を創設するにあたり、国会審議に入ってみると、 対象犯罪が広すぎるという懸念を当時の与党側も有していたことがわかります。しかしながら、当時から10年後に政府がとりまとめた共謀罪を創設する「テロ等準備罪」は、676もの対象犯罪を列挙している内容でありながら、国会提出前に「50を減らす」「300まで半減」という議論が報道されること自体が、不可解でなりません。バナナの叩き売りのように、対象犯罪を減ずれば問題は解消するというほど、問題点は浅くはないと感じています。

—-
そもそも、共謀罪、陰謀罪はすでに限定的に存在しています。共謀罪は爆発物取締罰則第4条、特定秘密保護法第25条第1項(特定秘密の取扱業務従事者による同秘密の漏洩等) 第2項(特定秘密を業務により知得した者による同秘密の漏洩)等にあり、ほぼ同一の陰謀罪については、刑法第78条(内乱) 、第88条(外患誘致又は外患援助)、第93条(私戦)、破壊活動防止法第39条(政治目的のための放火)、第40条(政治目的のための騒乱等) 等にあります。

また何らかの準備行為をともなう予備罪については、組織的な犯罪及び犯罪収益の規制等に関する法律第6条(組織的な殺人) 第10条3項(犯罪収受等隠匿)、銃砲刀剣類所持等取締法第31条2(けん銃・小銃・機関銃又は砲の輸入)、航空機の強奪等に関する法律第3条(航空機強奪等)、化学物質の禁止及び特定物質の規制等に関する法律第40条(化学兵器の使用等)、41条(化学兵器の製造)、サリン等による人身被害の防止に関する法律第5条第3項(サリン等の発散)、41条(サリン等の製造等)、放射線を発散させて人の生命等に危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律第3条第3項(放射性物質の発散等)、第6条第3項(特定核燃料物質の輸出入等)...。

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およそ「テロ」に関連するのではないかと考えられるすでに存在する共謀罪・陰謀罪・準備罪を列挙してみました。ところが、法務省によるとまだ「穴」があるといいます。「例えば人身売買、詐欺(刑法)、航空機の危険を生じさせる罪(航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律、人質による強要などの罪(人質による強要行為等の処罰に関する法律)、営利目的の覚醒譲渡(覚せい剤取締法)には、予備罪、共謀剤等が設けられていない」と指摘していると聞きます。テロに関連して現存する共謀罪・陰謀罪・予備罪に穴があると認められるなら、その穴をふさぐ立法措置をしてはどうでしょうか。

金田法相、テロ等準備罪「一般人は対象とならない」(TBSニュース2017年1月20日)

テロなどの組織犯罪を計画した段階で処罰の対象となる「共謀罪」。その構成要件を厳しくした「テロ等準備罪」を新設する法案について、金田法務大臣は「一般の人が対象になることはあり得ない」と強調しました。

「一般の方々が対象となることはあり得ない」(金田勝年法務大臣)

これまでの「共謀罪」から名前を変え、構成要件を厳しくした「テロ等準備罪」。「共謀罪」は、集団で重大な犯罪を行うことを合意した段階で罪になるというもので、過去にも複数回、国会に関連法案が提出されましたが、全て廃案となりました。

「適応対象となる団体をテロ組織、暴力団、薬物密売組織など組織的犯罪集団に限定」(金田勝年法務大臣)

今回、政府は、対象者を限定した上で、さらに対象とする罪も絞り込むことも検討しています。

政府は、こうした説明を繰り返して、「ああテロ対策を厳重にする法案で、一般の人とは無縁のものだ」という印象を広げようとしています。「いやいや問題がある法案」だと疑問を投げかけると、「テロ対策に反対するのは、どうしてなのか」という声も出てくることでしょう。過去3回、廃案になった共謀罪を看板替えして、「テロ等準備罪」として国会提出するのであれば、立法目的は「テロ対策」であるはずですが、これまで見てきたように、ほとんどのテロ行為を実行段階の手前の共謀、予備、準備等で処罰する法律は、すでに存在しているのです。あえて「穴」があるとすれば、そこに限って立法措置をするべきだと思います。これで、「テロ対策」は強化されるはずですが、政府は、こうした選択肢をとらずに「676の対象犯罪」に包括的な共謀罪を設ける過去3回廃案となった法案と同じ体系で国会提出を進めています。

実は「テロ等準備罪」という名称の本質は、「テロ」ではなく「等」に込められているのではないでしょうか。「テロ対策」であれば、なぜ「テロ準備罪」とすっきりと呼べないのでしょうか。「テロ」の後に「等」をつけることで、「テロ対策」以外の「等準備罪」と呼ぶ広い範囲で共謀罪を成立させておきたいという意図はないでしょうか。

かつての国会論戦を思い起こすと、そもそも、日本には「共謀罪」を必要とするような社会状況(立法事実)はないというのが、法務省の説明です。それでは、なぜ共謀罪を創設するのかと問えば、国際組織犯罪条約を批准するためには共謀罪が必要だからだという説明が、かつても今も繰り返されています。

ところが、国際組織犯罪条約はテロ対策ではなく、薬物取引やマネーロンダリング(資金洗浄)の組織犯罪対策を目的としています。すでに、187の国・地域がこの条約を批准していますが、条約締結のために国内法で共謀罪を創設した国はどのぐらいあるのでしょうか。


「共謀罪」新設、2国だけ 外務省説明、条約締結に必要なはずが:朝日新聞 2017年1月20日


 犯罪の計画段階で処罰する「共謀罪」の構成要件を変えた「テロ等準備罪」を新設する法案をめぐり、外務省は19日、他国の法整備の状況を明らかにした。政府は「国際組織犯罪防止条約の締結のため、国内法の整備が必要だ」としているが、すでに条約を結ぶ187の国・地域のうち、締結に際して新たに「共謀罪」を設けたことを外務省が把握しているのは、ノルウェーとブルガリアだけだという。

民進党内の会議で外務省が説明した。英国と米国はもともと国内にあった法律の「共謀罪」で対応。フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、中国、韓国は「参加罪」で対応した。カナダはすでに「共謀罪」があったが、条約の締結に向けて新たに「参加罪」も設けたという。

民進党は187カ国・地域の一覧表を出すよう求めていたが、外務省の担当者は会議で「政府としては納得のいく精査をしたものしか出せない。自信を持って説明できる国は限られている」と述べた。

政府はこれまで、条約締結のためには「共謀罪」か、組織的な犯罪集団の活動への「参加罪」が必要だと説明してきた。20日召集の通常国会に法案を提出する方針だ。(金子元希)

国際組織条約のために国内法を整備した国は、わずかであることがわかります。新たに「共謀罪」を創設しなくても、国際組織条約を批准することができるという見解が、日本弁護士連合会の「共謀罪新設に関する意見書」(2006年9月)で述べられています。

わが国においては、組織犯罪集団の関与する犯罪行為については、合意により成立する犯罪を未遂前の段階で取り締まることのできる処罰規定が規定され、整備されているのであり、新たな立法を要することなく、組織犯罪の抑止が十分可能な法制度は既に確立されている。

したがって、政府が提案している法案や与党の修正試案で提案されている共謀罪の新設はすべきでない。それでも犯罪防止条約を批准することは可能である。

10年の歳月を経て、かつての国会論戦を思い起こしながら書き出したら、次々と「書くべきこと」が連なってしまいました。まもなく、10年ぶりの本格的な国会論戦が始まりますが、さらに必要な論点があれば次の機会に記したいと思います。3回廃案になったのは、相応の理由があるということを御理解いただけたでしょうか。時間の関係で、すべてを書くことはできませんでした。以下の書籍も参考にしていただけたら幸いです。

(参考)
共謀罪については、新刊で私も共著者となった『共謀罪なんていらない』(合同出版) と、3回目の廃案となった国会論戦の直後に書いた『共謀罪とは何か』(2006年10月・岩波ブックレット)が出版されています。新刊本で私の書いた部分と、10年前のブックレットは一部重複していますが、どちらかをお読みいただけたら幸いです。


2017年1月26日木曜日

あなたの思う福島はどんな福島ですか?――ニセ科学とデマの検証に向けて

あなたの思う福島はどんな福島ですか?――ニセ科学とデマの検証に向けて

林智裕 / フリーランスライター

http://synodos.jp/fukkou/17814

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2016.09.16 Fri


福島第一原発事故の被害が伝えられる際には、客観的な根拠や現地の一般の人々の声以上に、政治的な思惑や社会的な影響力が強い人たちの「大きな声」ばかりが目立ちました。このことが情報を錯綜させ、福島に対しての誤解や支援のミスマッチによる復興の遅れ、風評被害などを拡大させてきたと言えます。

今回の記事では、そのような「大きな声」の一部を具体例として集めました。

目的としているのは、これらの事実を事実として、当時の空気感と共に記録に残すことです。震災と原発事故がとくに報道や伝達の段階において、どのような被害を実際にもたらし、なぜそのような事態が起こってしまったのか、それを考察するための記録資料として残すためです。具体的な記録を残すために実例を用いますが、一つひとつの事例をもって特定の人物や団体を非難することが目的ではありません。

なお、これらの「大きな声」はいわゆるノイジーマイノリティであって、震災後に福島に向かった声がすべてこのようなものばかりだったということでは決してありません。このような声をはるかに上回る、多くの温かい言葉やご支援に助けられてきたことを、はじめに記しておきます。


センセーショナリズムを優先に語られてきた「フクシマ」

震災以降、福島は政治的な思惑や象徴化された記号「フクシマ」として、まるで神話や怪談のように語られることがしばしばありました。さらには、「日本に人が住めなくなる」「フクシマだけでなく、東京も壊滅する」などの荒唐無稽な言説も飛び交い、メディアなどでも有名な人物や学者、ジャーナリストなどの一部までもがこれらに賛同してきました。

たとえばテレビ番組などでもお馴染みの、中部大学の武田邦彦氏などはとくに熱心に放射線被曝の恐怖を語り、震災後には沢山の関連書籍を執筆して、講演会などでも精力的に活動していらっしゃいました。2012年にはご自身のブログで『あと3年・・・日本に住めなくなる日 2015年3月31日』と書きました。


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武田邦彦氏の2012年のブログより。「日本に住めなくなる日」を、今から約1年半前の2015年3月31日と断言しています。


同様に、作家の広瀬隆氏は「タイムリミットは一年しかない」と、『東京が壊滅する日─フクシマと日本の運命』という本を出版しましたが、2016年7月17日でこの本の出版から一年が経ち、自ら設定したタイムリミットも過ぎました。(参照;「タイムリミットは1年しかない! 戦後70年の「不都合な真実」とは?」――広瀬隆×坪井賢一)

日本社会では言論に自由がありますが、自由には必ず責任も伴うはずです。かりに持論で放射線の危険性を訴えるとしても、なぜ社会的な地位のある方々までもが、「日本に人が住めなくなる」「東京が壊滅」などと、比喩の範疇を超えた不正確で極端なフレーズを使う必要があったのでしょうか。

また、多くのメディアでも、放射線の影響についての報道はセンセーショナリズムが優先されて、その結果、様々な誤解が広がり続けました。なかには、先天性異常に関するものも多くみられました。

たとえば、2011年7月に発売された週刊現代では「残酷すぎる結末 20年後のニッポン がん 奇形 奇病 知能低下」とのタイトルで特集を掲載し、低線量被曝によってガンや白血病の発症率増加、新生児の先天性異常率増加などの危険性があると主張しました。その上で、被曝の遺伝的影響や被曝による子どもの知能低下、犯罪に走る確率の増加にまで言及しました。しかも、「福島より首都圏のほうが危険なくらいだ」とも記載しています。


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同時期に出版された雑誌『クロワッサン』でも、表紙に「放射線によって傷ついた遺伝子は子孫に伝えられていきます」という誤った内容を記載し、こちらは後に出版元が公式サイトにて訂正・謝罪しています。


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同じく2011年に、ジャーナリストの岩上安身氏も、新生児の先天性異常について「おまたせしました。スクープです!!」などと伝えましたが、当然ながら放射線の影響とは無関係です。


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なお、岩上氏は、後の2014年には「福島県での享年が若すぎる」と主張するも、福島県民に新聞のお悔やみ欄を実際に集計されて、その主張が否定されています。

また、メディア以外に公人による誤った言説も見られました。内閣府所管の公益財団法人「日本生態系協会」の池谷奉文会長は、自治体議員ら65人が出席した日本生態系協会主催の講演中(2012年7月9日)に、次のように発言しました。


「放射能雲が通った、だから福島ばかりじゃございませんで、栃木だとか、埼玉、東京、神奈川あたり、だいたい2、3回通りましたよね、あそこにいた方々はこれから極力、結婚をしない方がいいだろうと。結婚をして子どもを産むとですね、奇形発生率がドーンと上がることになっておりましてですね、たいへんなことになるわけでございまして」


同様に、長野県松本市長菅谷昭氏が2011年12月号の「広報まつもと」で、「福島の汚染はチェルノブイリ周辺より高い」との旨の発言をしています。そこでは新生児の先天性異常の増加なども危惧される発言しています。

もちろん、「チェルノブイリ周辺よりも汚染されている」ということはありませんし(「東電福島第一原発の事故はチェルノブイリより実はひどいのか?――原発事故のデマや誤解を考える」菊池誠×小峰公子)、福島で新生児に先天性異常が増加しているという事実もありません。

これらの誤解はいずれも人体や遺伝的影響についての誤解であり、たとえ「なんとなく不安」という意識から悪意無く発信されたとしても、差別に繋がる深刻なデマへと容易に変異する可能性があるのは言うまでもありません。

放射線被曝による次世代への遺伝に対しての影響は、これまでの信頼性の高い調査では見出されておりません。加えて、東電原発事故で胎児に先天性異常の増加に影響を与えるレベルの放射線被曝をした方は誰もいません。これは、70年以上の時間をかけた広島と長崎の被爆者調査と、東電原発事故後の実測データから明確に断言できます。これらはWHOの東電福島第一原発事故に関連したページでも確認することが可能です。

10. Will future generations be affected?(次世代への影響はありますか?)
A risk of radiation-induced hereditary effects has not been definitively demonstrated in human populations.(放射線が人の遺伝に影響を与えるリスクは実証されていません)
「Frequently asked questions on health risk assessment」


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被曝の恐怖を煽るのは「誰のため」なのか

先天性異常についての「議論」については、実際の被曝量からも予測されていた通り、他の地域との差は生じないという結果がとっくに出ています。このことに留まらず、5年の間には、大きな被害状況のなかでも不幸中の幸いと言える実測データや知見も次々に明らかになってきています。本来であれば、大きく不安の声を挙げた人たちにとっては、それらは真っ先に喜ぶべきニュースのはずでした。

しかし不思議なことに、一部の方々はそれほどまでに福島に「関心」を持ちながらも、この5年間で実際に出てきた事実やデータはことごとく無視し、まるで時間が止まっているかのように、今も悪質なデマを何度も何度もリサイクルさせています。


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そもそも、放射線の影響とは無関係に、社会には様々な事情を持った方がいらっしゃいます。もしそうした事情を(実際に被曝が原因であるかどうかに関わらず)放射線が原因だと主張するのだとしても、訴えの当事者が自分の大切な家族に対して「奇形児」などという鋭利な言葉を選ぶとはとうてい考えられません。

こうした言葉は、「他人事として被害を搾取・利用しようとする立場だからこそ使える言葉」ではないでしょうか。しかも、「問題提起」や「議論」ばかりを一方的に投げつける一方で、被害者が心身の平穏を取り戻すためのケアや具体的な問題解決策は彼らから提示されることはありません。「加害者」とされる政府や東電を糾弾することを、生活再建よりも優先させた振る舞いばかりを求められたりもしました。(私は事故の責任者を追求するなと言っているわけではありません)

放射線被曝による影響ばかりが福島での被害として独り歩きしていますが、福島での被害の実状は、たとえば健康被害であれば避難などに伴う震災関連死が他県に比べ突出して多い上に、生活環境の変化に伴った糖尿病の増加などが報告されています。

東電原発事故において、これらは被曝の影響以上に明確な健康被害としてあらわれました。しかし被害が放射線被曝とは直接関係しないばかりに、県外へと被害が正しく伝えられる機会は相対的に少なかったのではないでしょうか。同様に、福島でも津波の被害は大きかったにも関わらず原発事故ばかりが取り上げられ、津波に言及されることは稀です。

また、食品の危険性を訴える声があれほどまでに多かった一方で、検査体制はもちろん実測データや数値の意味についても、ほとんど話題にのぼりません。たとえば、福島での米の全袋検査では、諸外国に比べ桁違いに厳しい食品中の放射線量基準値が設定されており、かつ出荷量の全てがそれをクリアしています(99.99%以上の米が、基準値どころか検出限界値未満です)。ところが、今でも県外では6割以上の方に検査の実態は正しく知られておらず、およそ5人に1人が福島県産品を忌避し続けています。(「なして福島の食はさすけねえ(問題ない)のか――原発事故のデマや誤解を考える」林智裕)

科学的な意味での安全性はとっくに確保されているにも関わらず、社会的な情報の更新と共有、合意形成が極端に遅れているために、莫大な税金が投入されている食品の放射性物質検査を止めるタイミングの見通しすら掴めていません。そうした現状を反映してか、避難区域以外からの自主避難者もいまだ数多く、家族の分断の解消はなかなか進んでいないという状況です。

これらの被害はいずれも「正しい情報が伝わっていない」ことに主要な原因を求めることができます。これほどまでに福島の情報がまともに伝わっていない以上、それらを伝える役割を担ってきたマスメディアの責任は軽くないと言えるでしょう。多くのメディアが震災や福島をどのような「演出」や言葉を使って伝え、それらがどのような印象と影響を社会に与え、原発事故に対しての社会の雰囲気をつくってきたのか。主張が事実かどうかの議論とはまた別の視点からも、並行して検証されるべき問題だと思います。


「加害者」と「被害者」とに仕分けされた被災者

こうした社会の雰囲気のなかで、被害当事者への配慮の無い言葉を振り回す方々の一部は、被害者に「寄り添って」その被害者性を搾取しようとしました。たとえば、「フクシマの怒りの声」を政治的な主張に利用しようとする人たちの他、すでに福島では沢山の子供たちが日常的に外で遊んでいるにも関わらず「フクシマの子供たちは外で遊べない」と言ってみたり、検査されている食品を危険だと謳って高額な「ベクレルフリー」食品を買わせようとするなど、事実に反する宣伝文句を今も掲げている団体などには注意が必要です。

一方では、「(思い通りにならず)被害者として相応しくない(と彼らが認定する)」被災者を無視するだけに留まらず、叩くべき敵に仕立てようとする言説に加担するケースも多数見られました。

福島市で震災前から続く東日本女子駅伝が開催されたときにも、ジャーナリストの岩上安身氏はそれを「殺人駅伝」と呼び、現在参議院議員の山本太郎氏は「中止に追い込みたい」と発言しました(「東日本女子駅伝を中止に追い込みたい」山本太郎、ランナー被曝の可能性を憂慮)。


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https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/135215512216018944


また、同様の事例として、去年の秋、地元の中高生たちが普段通う通学路の清掃ボランティアをしただけで、「殺人行為」「狂気の沙汰」「明らかな犯罪」などの誹謗中傷が1000件以上殺到しました。放射線量などには細心の注意を払った上での活動であったのですが、抗議する方々の多くは持論を展開するばかりで、まったく聞く耳を持ちませんでした。(「福島の中高生が清掃ボランティア→誹謗中傷1000件「明らかな犯罪」」)

清掃活動の当日、「被曝を心配している」はずの学生たちの清掃を、彼らが代わりに行ったり手伝うことはもちろんありませんでした。掃除している学生のすぐ近くで、防護服に身を包んで側溝など、高めの放射線量が出やすい場所ばかりを狙っての放射線測定を続けたり、参加者に付きまとうなどの嫌がらせもあったといいます。

社会的な立場がある方々や、事実を伝えるべき責任があるはずの方々が、こぞって「殺人」という極めて強い言葉で中傷したこの駅伝や清掃活動は、当然、被曝による健康被害も起こらず終了しました。ですが、中傷した方々は言いっ放しで、自身の発言に何ら責任をとらないまま、次のネタを探すばかりです。

これでは、誹謗中傷や嫌がらせを受けるなどした被害者の立場はありません。おそらく言葉をぶつけた側の方にとって、自分の思い通りにならない被害者は、加害者側を助ける「工作員」あるいは「権力に騙されて安全を妄信する愚か者」へと勝手に変換されているので、「加害者」側へと石を投げることは無罪、あるいは「無知で哀れな」存在を助けるための正義だと思っているのかもしれません。しかし彼らが石を投げた相手は、現実には彼らのような社会的な立場や発信力すら持たない一般人や子供たちです。

ただし、そこに暮らす誰もが、放射線に関しては身近な問題として5年以上真摯に向き合い続けてきました。ですから、同じ年月を外から石を投げて騒ぐだけの繰り返ししかできなかった方々よりも、遥かに深い放射線の知識と危険性に対する相場観、実測データや量の概念を持っています。

他にも、まだ生きている子供を死んだことにして行われた葬式デモもありました。そこには、「子供を県外に避難させない親は人殺しだ」という、震災直後にしばしば言われたメッセージが強く含まれていました。以下に挙げる被災地や被災者を強烈に侮辱・揶揄した「原発ガッカリ音頭」なども同様に、原発事故の責任を被災者と被災地になすりつける意識がはっきりと見て取れます。


明るい未来のエネルギーなんて甘い言葉に踊らされ
大事なふるさとサヨウナラ
いくら泣いてもいくら泣いても後の祭り
札束の山に目がくらみ札束の山に目がくらみ
豊かな暮らしと勘違い差し出しちゃった差し出しちゃった 子どもの笑顔
ドカンと爆発ドカンとねドンガラガッタ地震もドカンとね
原発危ない原発いらないオヤメナサイ
「原発ガッカリ音頭(歌詞と動画)」


原発事故の後から「原発を誘致したフクシマ土人の自己責任」「フクシマのせいで日本中が迷惑している」「人殺し」などの類の言葉も、何度ぶつけられてきたことでしょうか。


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福島の農家を「加害者」だとして中傷を繰り返した群馬大学教授の早川由起夫氏
福島の農家を「加害者」だとして中傷を繰り返した群馬大学教授の早川由起夫氏


「福島を不安から忌避するのは当然で、差別ではない。信用されるようにもっと努力しろ」「文句があるならこちらではなく東電と国に言え」というように、被害者に責任を負わせて一方的な努力を求めるような言葉も良くかけられました。しかし、平等に扱われるためだけに、当然のように努力を強要されている状況こそが、差別の構図そのものです。

福島で事故を起こした原発は「東京電力」の発電所で、発電された電気がすべて首都圏に送られていた首都圏用のインフラです。地元にも当然恩恵はありましたが、それを支払っても余りあるほどの恩恵が消費地に送られていました。

脱原発を目指す主張自体は自由に行われるべきです。しかし日本で生活していた以上は、原子力発電に対する個人の賛否、あるいは直接か間接かに関わらず、誰もがその恩恵を受けて生活してきたはずです。彼らはその前提から自分たちだけ逃避して責任転嫁しているに過ぎません。これは原発推進か反対かの議論とは、まったく別の問題です。

原発事故が起きた双葉郡内にある火力発電所は震災後、避難した住民が町内へ帰還するよりも先に首都圏への送電を再開しています。福島県には、古くは明治時代から水力発電で首都圏の電力を支えてきた歴史もあります。もちろん、それぞれの地域ごとに役割分担は必要ですから、互いに敬意を持って共栄を目指すかぎり、消費地と生産地という単純な文脈で対立させることは不毛です。

ただし、だからと言って今までの協力関係を軽視し、生産地だけに責任を押しつけて一方的な努力を求めたり、憎しみをぶつけたり、やたらと神話化させた原子力もろとも忌み嫌ったり、「福島の核はいらない」などと、用済みになった流行遅れのものをポイ捨てするかのように扱う消費者意識の塊のような「反原発」では、決して成功しないと私は思います。

こうした「運動」や言説がどれだけの二次被害をもたらしてきたのかについては、「風評被害」という曖昧な言葉で雑にまとめられるばかりで、具体的な言語化は非常に遅れています。そのようななかでも、たとえば福島の地元新聞紙の一つ、「福島民友新聞」では2014年7月2日に「反原発デモに違和感や反感 「福島差別」を助長した側面」という記事を掲載しました。

「反原発デモが福島のためと言いながら、一方で『あんなところ住めない』とか『障害児が産まれまくっている』とか平然と言う人が(運動の)内部にいることが、嫌悪感すら呼び起こしている面がある」「反原発の活動、言動が福島差別を助長してきた面はある。社会運動として非常にまずいことをした(記事より一部抜粋)」などと取り上げ、大きな反響を呼びました。【次ページにつづく】
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2016.09.16 Fri
あなたの思う福島はどんな福島ですか?――ニセ科学とデマの検証に向けて
林智裕 / フリーランスライター
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海外に広がる偏見と風評被害

国内でさえ情報のアップデートが遅々として進まず、デマが蔓延している状況ですから、海外ではなおのことです。先月、2016年7月には、写真家を名乗るマレーシア人の方が、避難区域内の住宅や店舗などに無断で侵入して撮影した写真が波紋を拡げました。

彼はこの写真をレッドゾーン、「福島の立ち入り禁止区域の、今まで誰も見たことのない写真」と書きました。しかし、実際には周囲に復興に関わる人や車が毎日たくさん往来している騒がしい場所で、「誰も見たことないような」場所ではありません。しかも、この近辺で作業をしている人たちで、今も防護服や全面マスクを着用しているような人は誰もおりません。いちえふ(東京電力福島第一原子力発電所)敷地内ですら、そうした装備が不要のエリアは拡大しています。

彼は現場までの道中にその光景を必ず見ているはずですし、彼自身も半ズボンというラフな格好のまま侵入しています。つまり、彼は意図的に人や車が写らないようにして、「半ズボンにガスマスク」という放射線防護の意味すらなさない珍妙な出で立ちで、被災者の住居などに不法侵入した上に、自分に都合の良いシーンだけを切り取る演出で「ドラマ」を作り、それを世界に発信したのです。


画像11


彼が事実の断片を切り取って創作した「ドラマ」に対しての検証と反論は、福島県在住の外国人の方々が率先して行って下さいました。詳しくは以下の記事をご覧ください。

(参照;「マレーシアの写真家「福島の立入禁止区域を撮影」→地域の外国人たちが激怒「コスプレで風評流すのやめて」」)

しかし、この「写真家」が公開したフェイスブックには、7月14日までに世界中から43000件以上の賛意を示す「いいね!」が付きました。それだけでなく、CNNやガーディアンといった海外主要メディアが、実情を取材や検証することもなく、この「写真家」の創作ドラマをそのまま世界中に報道してしまいました。残念なことに、海外の主要メディアのレベルは今でもこの程度ですが、裏を返せば、このレベルが5年の間に日本国内で行われてきた議論や海外への情報発信の結果でもあるとも言えます。

経済的な悪影響も出ています。韓国が2013年から科学的根拠を明確しないまま、日本の水産物に禁輸措置を行った影響で、震災前に生産量の7割を韓国へと輸出していた宮城県の養殖ホヤは販路を失い、育て続けたホヤを最大1万トン規模で廃棄することになってしまいました。この数字は日本一のホヤ水揚げ量を誇る宮城県の、昨年の全水揚げ量約4100トンの倍以上にのぼります。

海外からの風評被害は、国内だけで通用する「フクシマ」の線引きの範疇にはまったく収まらず、日本全体に及びます。だからこそ日本全体が協力して、今福島で多くの方が必死で努力しているように、「実際の汚染状況や放射線による影響を、主観的な感覚やイメージに頼らず数値化させ、その数値に対してリスクを誰でも客観的かつ普遍的に判断出来る状況を作っていく」必要があるのです。


東京でのオリンピック開催が決定された際にフランスのアンシェネ誌に掲載された、奇形を揶揄した「風刺画」。内容を踏まえれば、差別的に侮辱している対象が福島だけではなく、「東京」とそのオリンピックも含まれていることに気付かされます
東京でのオリンピック開催が決定された際にフランスのアンシェネ誌に掲載された、奇形を揶揄した「風刺画」。内容を踏まえれば、差別的に侮辱している対象が福島だけではなく、「東京」とそのオリンピックも含まれていることに気付かされます


情報発信への動き

まだまだ充分なレベルだとは言えないものの、海外への情報発信もされはじめています。

福島の地元紙の1つ、福島民報新聞社は「Disaster and Nuclear Accident」(災害と原発事故)のタイトルで英文ページを作り、福島の地元紙として海外への記事発信をしています。

昨年は英国のウィリアム王子が「被災者と会わないのでは訪日の意味がない」と、ご本人の強い希望で福島県や宮城県などの被災地を訪問しました。海外の要人としては震災後初めて福島県内に宿泊した上、夕食はすべて福島県産品をお召し上がりになられました。ウィリアム王子、ひいては英国が福島県をどのように捉え考えているのか、それを行動として世界中に強く示すことで支援して下さったと言えるでしょう。

(参照;「新潮社フォーサイト2015年03月13日 06:00「外国要人初」ウィリアム王子「被災地1泊」の意味」西川恵)

先ほどお話したマレーシア人「写真家」による事件の際にも、多数の反論や事実の検証をして下さった方々のように、震災後にも福島に残り、あるいは留学やビジネスで滞在している外国人の方々も、福島の現状を発信して応援して下さっています。

福島大学のウィリアム・マクマイケル氏が語った「福島は死んでいないと伝えたかったんです。たくさんの課題がありますが、それでも復興に向けて人々が頑張っていることを伝えたかった」という言葉や、南相馬在住のクレア・レポード氏の「リスクを伴う予想外の状況に、感情的に反応してしまうことは理解できる。最悪の状況を想定し、噂を広めた方が楽なのかもしれない。だが、誤った情報がもたらす結果について、意識を持つことが何より重要だ。」という言葉は、実際に現地に暮らし、原発事故の被害に真摯に向き合ったからこそ出てきた言葉ではないかと私は感じます。

(参照;「ウィリアム・マクマイケル氏 「海外での風評被害を払拭する」新渡戸稲造を目指すカナダ人が福島にいた」)
(参照;「クレア・レポード氏 福島と、「知る」という技術」)

これらのような支援が意味するところや、福島に関する情報の実像が、海外でも日本国内でももっと大きく繰り返し報道され、沢山の方に伝わってほしいと私は強く願います。

厳しい状況の一方で、明るい兆しも出始めています。福島の日本酒は新酒観評会での金賞受賞数が4年連続で日本一となり、名醸造地として国内外での評価がますます高まってきています。海外への輸出量は、すでに震災前を上回りました。

さらには、震災直後から5人組の人気兼業農家グループTOKIOがずっとPRを続けて下さっている福島の桃のタイ向け輸出は今年、昨年の約15倍となる約20トンが出荷されることになりました。マレーシア向けも百貨店などでの好調な売れ行きを受けて、昨年の約2倍の13.5トンの輸出が予定されています。

こうした流れを本格的な軌道に乗せていくためにも、国内外に向けてさらなる情報の発信が不可欠です。


あなたの思う福島はどんな福島ですか?

2016年3月11日で、東日本大震災から5年となりました。その翌日となる3月12日、大手新聞各社の朝刊に掲載された福島県からのメッセージ広告を最後に添えて、この記事の終わりとさせていただきます。

悲しいことも、悔しいことも沢山ありました。しかし、それ以上の温かい応援の方がずっと多いこと、素晴らしいご縁を頂けたことを改めて思い出す、私にとってはそんなメッセージです。今回の文章で私がお伝えしたかった内容も、最終的にはここに集約されます。

一人でも多くの方に、これらの言葉に込められた想いが真っ直ぐに伝わることを願ってやみません。


あなたの思う福島はどんな福島ですか?
福島県という名前を変えないと、復興は難しいのではないかと言う人がいます。
海外のかたのなかには、日本人はみんな、防護服を着ていると思っている人もいるそうです。
あなたの思う福島はどんな福島ですか?

福島にも、様々な人が暮らしています。
括ることはできません。
うれしいこと。くるしいこと。
進むこと、まだまだ足りないこと。光の部分、影の部分。
避難区域以外のほとんどの地域は、日常を歩んでいます。

お時間があれば今度ぜひいらしてくださいね。
ふらっと、福島に。
いろいろな声によって誇張された福島はそこにはありません。
おいしいものが、きれいな景色が、知ってほしいことが、たくさんあります。
おもしろい人が、たくさんいます。
未来に向かう、こどもたちがいます。

あなたの思う福島は、どんな福島ですか?
あなたと話したい。
五年と、一日目の今日の朝。

福島の未来は、日本の未来。
昨日までの、あたたかなみなさんからの応援に感謝します。
原発の廃炉は、長い作業が続きます。
名前は変えません。
これからもどうぞよろしくお願いします。

ほんとにありがどない。(本当にありがとうございます)

福島県


福島

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170126 杉良太郎さん社会貢献

杉良太郎さん
「社会貢献には確かにお金が必要だ。しかし、お金がなければ(活動する)時間を提供すればいい。お金も時間もない人は社会貢献する人に理解を示せばいい。それも立派な貢献だ」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170123-00000005-nikkeisty-bus_all
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